2021年10月11日(月)


「本日2021年10月11日(月)にEDINETに提出された全ての法定開示書類」



Today (i.e. October 11th, 2021), 134 legal disclosure documents have been submitted to EDINET in total.

本日(すなわち、2021年10月11日)、EDINETに提出された法定開示書類は合計134冊でした。

 

2018年12月18日(火)のコメントで、ソフトバンク株式会社の上場に関する記事を計26本紹介し、
「有価証券の上場には4つのパターンがある。」という資料を作成し、以降、集中的に証券制度について考察を行っているのだが、
2018年12月18日(火)から昨日までの各コメントの要約付きのリンクをまとめたページ(昨日現在、合計1027日間のコメント)。↓

各コメントの要約付きの過去のリンク(2018年12月18日(火)〜2019年4月30日(火))
http://citizen.nobody.jp/html/201902/PastLinksWithASummaryOfEachComment.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その2(2019年5月1日(水)〜2019年8月31日(土))
http://citizen2.nobody.jp/html/201905/PastLinksWithASummaryOfEachComment2.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その3(2019年9月1日(日)〜2019年12月31日(火))
http://citizen2.nobody.jp/html/201909/PastLinksWithASummaryOfEachComment3.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その4(2020年1月1日(水)〜2020年4月30日(木))
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/PastLinksWithASummaryOfEachComment4.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その5(2020年5月1日(金)〜2020年8月31日(月))
http://citizen2.nobody.jp/html/202005/PastLinksWithASummaryOfEachComment5.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その6(2020年9月1日(火)〜2020年12月31日(木))
http://citizen2.nobody.jp/html/202009/PastLinksWithASummaryOfEachComment6.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その7(2021年1月1日(金)〜2021年4月30日(金))
http://citizen2.nobody.jp/html/202101/PastLinksWithASummaryOfEachComment7.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その8(2021年5月1日(土)〜)
http://citizen2.nobody.jp/html/202105/PastLinksWithASummaryOfEachComment8.html

 

ユニゾホールディングス株式会社の被雇用者が行う「エンプロイー・バイアウト("Employee Buyout")」に関連するコメント
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/CommentsWithRelationToAn'EmployeeBuyout'.html

 

 


2021年10月5日(火)日本経済新聞
オーストリアの公共交通 1日3ユーロで乗り放題
(記事)



2021年9月28日(火)日本経済新聞
地銀、単独で持ち株会社化 北国・十六・沖縄が来月 融資以外を強め収益源に
(記事)



2020年10月1日(木)日本経済新聞 公告
吸収分割公告
三菱UFJ信託銀行株式会社
(記事)



2021年9月1日(水)日本経済新聞
当座貸し越し BASEが契約 三井住友銀などと
(記事)



BASE、当座貸し越し契約110億円

電子商取引(EC)サイト構築を支援するBASE(ベイス)は31日、三井住友銀行など複数の銀行と合計110億円の当座貸し越し契約を
締結したと発表した。あわせて10億円のコミットメントラインも結んだ。ベイス出店者の売上高拡大を見据えて追加で資金を備える。
当座貸し越し契約の期間は31日から2022年8月31日まで。三井住友銀行やみずほ銀行、三菱UFJ銀行など5行が参加する。
これとは別に三菱UFJ銀行と10億円のコミットメントライン契約を結んだ。契約期間は当座貸し越し契約と同様だ。
(日本経済新聞 2021年8月31日 21:15)
ttps://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC318R80R30C21A8000000/

 

 


Klimaticket
 (Federal Ministry Republic of Austria Climate Action, Environment, Energy, Mobility, Innovation and Technology)
ttps://www.klimaticket.at/en/

 


2021年8月31日
BASE株式会社
当座貸越契約及びコミットメントライン契約の締結に関するお知らせ
ttps://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS08546/849d0bb6/e899/4b7d/a09a/de439b837f5a/140120210831491885.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




当座貸越(読み)とうざかしこし (コトバンク)
ttps://kotobank.jp/word/%E5%BD%93%E5%BA%A7%E8%B2%B8%E8%B6%8A-103555

「PDF印刷・出力したファイル」



コミットメントライン(読み)こみっとめんとらいん (コトバンク)
ttps://kotobank.jp/word/
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「キャプチャー画像」



コミットメント・ライン契約(読み)こみっとめんとらいんけいやく
ttps://kotobank.jp/word/%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%82
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「キャプチャー画像」



 


【コメント】
紹介している記事とプレスリリース等を題材にして、一言だけコメントを書きたいと思います。
まず、オーストリアでは11月から国民は1日3ユーロ(約390円)相当で全国の公共交通機関を乗り放題で利用できるようになる
という記事についてです。
これは経済の脱炭素化を図る急進的な政策の一環であるとのことです。
オーストリア国内の公共交通機関の利用を促進するために、オーストリア政府は全国で利用可能な
「クリマチケット(気候切符)」("Klimaticket")を導入することしたとのことです。
日本にも乗り降り自由な「1日切符」に類する切符が多くの公共交通機関で販売されているわけですが、
この「クリマチケット」に関しては、1日3ユーロで国内の公共交通機関が乗り放題という見方をするよりも、
1095ユーロで1年間公共交通機関が乗り放題という見方をする方がよいのかもしれないなと思いました。
切符の販売金額を365で割り算をして1日当たりの金額を算出することも旅費の収支を計算する上で重要なのですが、
「1日切符」とは異なり有効期間が「1年間」ですから「自分は1年間でどれくらい旅費を支出しているだろうか?」
という観点から切符の購入を検討するべきだと思います。
平日と休日とでは利用路線や支出金額が大きく異なるものでしょう。
この「クリマチケット」に関しては1年間トータルで見るようにするべきでしょう。
そして、この「クリマチケット」は「公共交通機関のサブスクリプション・サービス」という見方ができると私は思います。
サービス料金が1年間で1095ユーロのサブスクリプション・サービスです。
「現時点では1年間の旅費の支出金額は1095ユーロに達していないのだが、より積極的に公共交通機関を利用するようにすれば
1年間の旅費の支出金額は1095ユーロを超える見込みである国民」が、政府が想定している「クリマチケット」の購入者です。
政府による「クリマチケット」の販売は、歳入を増加させる手段(財政に関する政策)というよりも、
純粋な国家的な環境政策(財政負担が生じることを覚悟の上での政策)という見方をするべきでしょう。
今後日本で導入されてもおかしくはない公共交通機関の利用促進政策だと私は思いました。
次に、銀行の単独株式移転の記事についてです。
私は、2021年10月9日(土)のコメント(http://citizen2.nobody.jp/html/202110/20211009.html)で、
会社に支配株主が今も将来もいない場合のみ投資家は株式の本源的価値を算定することができると指摘をし、次のように書きました。

>支配株主は不意に新しい経営戦略を立案することができるからです。

法人単位で見れば、株式移転では会社に突然支配株主が誕生することになります。
ただ、大まかに言えば、その新しい支配株主の株主達は会社の従前の株主達であるわけです。
グループ全体で見れば、株式移転では会社に新しい支配株主が誕生することとは異なるという見方をするべきでしょう。
また、株式移転では他の法人に会社の債権債務が移転するということはありません。
理論的には、株式移転を行うに際し債権者保護手続きは必要ではないという考え方になるでしょう。
銀行の債権者は預金者ですから、銀行が合併や会社分割等といった組織再編行為を行うに際して債権者保護手続き
を取ろうとすると、銀行は預金者1人1人に異議がないかどうか確認をしなければならないということになります。
それから、BASE株式会社の事例を題材にして、当座貸越とコミットメント・ラインについて今日は改めて勉強し直しました。
当座貸越とコミットメント・ラインはどちらもサブスクリプション・サービスの一形態という見方ができると思いました。
コミットメント・ライン契約は融資枠契約と呼ぶこともあるようです。
当座貸越契約では問題にならない(銀行が特に高額の手数料を受け取ることはない)のですが、
現在でもコミットメント・ライン契約ではコミットメント・フィーは実は利息と見なされるようです。
現在でも一部企業に例外的な措置が認められているだけのようです。
ただ、利息というのはそもそも目的物の貸借の対価のことを指すわけですから、
契約の見返りに過ぎないコミットメント・フィーを利息と見なすのはおかしいと私は考えます。

 



The "Climaticket" in Austria is a subscription service of the country-wide public transport including the subway.

オーストリアの「クリマチケット」は、地下鉄を含む全国の公共交通機関のサブスクリプション・サービスなのです。


A bank overdraft is a kind of lending with a time deposit in pledge when an ordinary deposit is short.
I think that a bank overdraft is legally able to be regarded as a provisional money loan for consumption.
And, a commitment line is a liberal borrowing with a borrowing limit set beforehand independent of a balance
of a borrower's miscellaneous deposits and typically an existence of a pledge.
I think that a commitment line is able to be regarded as a potential money loan for consumption in practice.
For example, BASE, Inc. has made a bank overdraft contract with several banks and a commitment line contract
with one bank at the same time, but, generally speaking,
in case a borrower makes those 2 respective contracts with a bank, it is "likely" that the borrower will borrow
through a bank overdraft, whereas it is "probable" that the borrower will borrow through a commitment line.
Both a bank overdraft and a commitment line are a kind of subscription service concerning a borrowing for a borrower,
but, a service charge of a commitment line is usually much higher than that of a bank overdraft in practice.
I also want the "Climate Ticket" in Austria, but, figuratively speaking, these are of my own coining, but,
a relationship between a borrower and a bank concerning a bank overdraft is the "exsiting mutually-financing mate,"
whereas that concerning a commitment line is just a "cash shortage clinic."
Conceptually speaking, the former financing is a "round-trip ticket" and the latter financing is a "one-way ticket."
This is merely my personal image, but, abstractly speaking, the former financing is "conventional" and
an "over-the-counter drug," whereas the latter financing is a "contractual obligation" and a "prescription drug."
And, the "Climate Ticket" in Austria of this time is, as it were, a "polygonal-and-diagonal trip ticket," I imagine. 

当座貸越というのは、普通預金が不足した時に定期預金を担保に入れた状態で行われる一種の貸付です。
当座貸越のことは法律的には金銭消費貸借予約であると見なすことができると私は思います。
そして、コミットメント・ラインというのは、借入人の各種預金の残高や典型的には担保の有無とは無関係に、
前もって借り入れ限度額を設定した状態で行われる自由な借り入れです。
コミットメント・ラインのことは実務上は将来に実行する可能性が高い金銭消費貸借であると見なすことができると私は思います。
例えば、BASE株式会社は同時に当座貸越契約をいくつかの銀行と締結しコミットメント・ライン契約を1行と締結しているのですが、
一般的なことを言えば、借入人がそれら2種類の契約をそれぞれ銀行と締結した場合、借入人が当座貸越を通じて借り入れる
可能性は「五分五分」なのですが、借入人がコミットメント・ラインを通じて買い入れる可能性は「非常に高い」のです。
当座貸越もコミットメント・ラインもどちらも借入人にとっては借り入れに関する一種のサブスクリプション・サービスなのですが、
実務上はコミットメント・ラインのサービス料金は当座貸越のサービス料金よりもはるかに高額であるのが通常です。
私もオーストリアの「クリマチケット」が欲しいのですが、例えて言うならば、これらは私の造語になりますが、
当座貸越に関する借入人と銀行との関係は「既存の相互資金融通仲間」であるのですが、
コミットメント・ラインに関する借入人と銀行との関係はただの「資金不足矯正所」なのです。
概念的に言えば、前者の資金融通は「往復切符」なのですが、後者の資金融通は「片道切符」なのです。
これは私個人のイメージに過ぎないのですが、抽象的に言えば、前者の資金融通は「社会的慣習に合っている」ものであり
「医師の処方が不要の薬」である一方、後者の資金融通は「契約上の義務」であり「処方薬」であるのです。
そして、このたびのオーストリアの「クリマチケット」は言わば「多角形対角線旅行切符」なのだろうと私は想像します。