2021年5月28日(金)



「本日2021年5月28日(金)にEDINETに提出された全ての法定開示書類」



Today (i.e. May 28th, 2021), 468 legal disclosure documents have been submitted to EDINET in total.

本日(すなわち、2021年5月28日)、EDINETに提出された法定開示書類は合計468冊でした。

 

2018年12月18日(火)のコメントで、ソフトバンク株式会社の上場に関する記事を計26本紹介し、
「有価証券の上場には4つのパターンがある。」という資料を作成し、以降、集中的に証券制度について考察を行っているのだが、
2018年12月18日(火)から昨日までの各コメントの要約付きのリンクをまとめたページ(昨日現在、合計891日間のコメント)。↓

各コメントの要約付きの過去のリンク(2018年12月18日(火)〜2019年4月30日(火))
http://citizen.nobody.jp/html/201902/PastLinksWithASummaryOfEachComment.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その2(2019年5月1日(水)〜2019年8月31日(土))
http://citizen2.nobody.jp/html/201905/PastLinksWithASummaryOfEachComment2.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その3(2019年9月1日(日)〜2019年12月31日(火))
http://citizen2.nobody.jp/html/201909/PastLinksWithASummaryOfEachComment3.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その4(2020年1月1日(水)〜2020年4月30日(木))
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/PastLinksWithASummaryOfEachComment4.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その5(2020年5月1日(金)〜2020年8月31日(月))
http://citizen2.nobody.jp/html/202005/PastLinksWithASummaryOfEachComment5.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その6(2020年9月1日(火)〜2020年12月31日(木))
http://citizen2.nobody.jp/html/202009/PastLinksWithASummaryOfEachComment6.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その7(2021年1月1日(金)〜2021年4月30日(金))
http://citizen2.nobody.jp/html/202101/PastLinksWithASummaryOfEachComment7.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その8(2021年5月1日(土)〜)
http://citizen2.nobody.jp/html/202105/PastLinksWithASummaryOfEachComment8.html

 

ユニゾホールディングス株式会社の被雇用者が行う「エンプロイー・バイアウト("Employee Buyout")」に関連するコメント
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/CommentsWithRelationToAn'EmployeeBuyout'.html

 

 


2021年5月28日(金)日本経済新聞
ワタベのADR成立 債務残高返済、23〜30年に
(記事)



本日2021年5月28日(金)、ワタベウェディング株式会社は臨時株主総会を開催したのですが、
一種の「100%減資」を実施するために必要な一連の議案は可決されたとのことです↓。


ワタベウェディング、興和傘下入り決議 上場廃止へ

婚礼大手のワタベウェディングは28日に臨時株主総会を開き、6月28日付で上場を廃止し、
医薬品事業などを手掛ける興和(名古屋市)の完全子会社となる一連の議案を決議した。
今後、全ての株主の株式を買い取るとともに興和を引受先とする第三者割当増資を実施。同社の傘下として経営再建を目指す。
ワタベは5月末に興和を引受先とする第三者割当増資で20億円を調達する。株主に対しては1株あたり180円で株を買い取る。
千趣会など大株主からは一部の株について無償譲渡を受ける。一連の手続きを経て、ワタベは6月28日付で上場廃止となる予定。
興和はホテル運営も手掛けており、ブライダル事業との相乗効果を期待する。
ワタベは新型コロナウイルス感染拡大の影響で挙式の中止・延期が相次ぎ、経営が悪化。
3月19日に私的整理の一つである事業再生ADR(裁判以外の紛争解決)の手続きを申請し、5月27日に成立。
債務総額の約半分にあたる90億円の債務免除を含む再建計画について銀行団の同意を得た。
(日本経済新聞 2021年5月28日 15:20)
ttps://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF2847B0Y1A520C2000000/

 


注:
次に紹介していますように、ワタベウェディング株式会社は2021年3月19日以降計5冊の「訂正臨時報告書」を提出しています。
しかし、これら計5冊の「訂正臨時報告書」は「訂正臨時報告書」ではなく「臨時報告書」であるべきだと私は考えます。
「訂正臨時報告書」を提出するのは記載内容に間違いがあった場合と単に誤字脱字があった場合のみにすべきだと思います。
企業経営上日常的に発生することですが、従前の記載内容がその後の状況の変化を受けて実態と乖離してしまったという場合は、
提出済みの「臨時報告書」の文言を訂正するのではなく、改めて(新規に)「臨時報告書」を提出するべきなのです。


An "Extraordinary Report" ought to be submitted "contingently" namely "on each-spot basis."
Even if a situation has transited, an "Extraordinary Report" itself which had already been submitted
does not have to nor ought not to be amended any more.

「臨時報告書」は、「発生した出来事に付随して」すなわち「各場面場面毎に」提出しなければなりません。
たとえ状況が移り変わっても、既に提出済みの「臨時報告書」それ自体は
もはや訂正する必要はありませんしさらにはもはや訂正してはなりません。

 

 


R3.03.19 16:49
ワタベウェディング株式会社
臨時報告書 臨報提出事由:第19条第2項第4号の4
(EDINET上と同じPDFファイル)


R3.03.26 15:51
ワタベウェディング株式会社
訂正臨時報告書 臨報提出事由:第19条第2項第4号の4
(EDINET上と同じPDFファイル)


R3.04.06 14:48
ワタベウェディング株式会社
訂正臨時報告書 臨報提出事由:第19条第2項第4号の4
(EDINET上と同じPDFファイル)


R3.04.27 14:52
ワタベウェディング株式会社
訂正臨時報告書 臨報提出事由:第19条第2項第4号の4
(EDINET上と同じPDFファイル)


R3.05.27 16:12
ワタベウェディング株式会社
訂正臨時報告書 臨報提出事由:第19条第2項第4号の4
(EDINET上と同じPDFファイル)


R3.05.28 13:10
ワタベウェディング株式会社
訂正臨時報告書 臨報提出事由:第19条第2項第4号の4
(EDINET上と同じPDFファイル)

 

 


2021年5月27日
ワタベウェディング株式会社
事業再生ADR手続における事業再生計画案の決議のための債権者会議の開催
並びに事業再生ADR手続の成立及び債務免除等の金融支援に関するお知らせ
ttps://www.watabe-wedding.co.jp/library/pdf/corporate/ir/20210527_jp.pdf

(ウェブサイト上同じPDFファイル)




2021年5月28日
ワタベウェディング株式会社
臨時株主総会決議ご通知
ttps://www.watabe-wedding.co.jp/library/pdf/corporate/ir/20210528_n2.pdf

(ウェブサイト上同じPDFファイル)




2021年5月28日
ワタベウェディング株式会社
臨時株主総会の議案の承認についてのお知らせ
ttps://www.watabe-wedding.co.jp/library/pdf/corporate/ir/20210528_n1.pdf

(ウェブサイト上同じPDFファイル)





「ワタベウェディング株式会社の株価の2005年3月以降の値動き」



「ワタベウェディング株式会社の株価の過去1年間の値動き」



目下経営再建を目指しているワタベウェディング株式会社についての過去のコメント↓。

2021年5月18日(火)
http://citizen2.nobody.jp/html/202105/20210518.html

 

 


【コメント】
ワタベウェディング株式会社は目下経営再建を目指している最中であるわけですが、
昨日2021年5月27日(木)にワタベウェディング株式会社は事業再生計画案の決議のための債権者会議(第3回債権者会議)
を開催し対象債権者から事業再生計画案(債務免除等)について同意が得られたとのことです。
そして、本日2021年5月28日(金)、ワタベウェディング株式会社は臨時株主総会を開催したのですが、
一種の「100%減資」を実施するために必要な一連の議案は可決されたとのことです。
債権者と株主から同意を得たことでワタベウェディング株式会社の経営再建は一歩前進といったところなのだと思いますが、
結婚生活が婚姻届を提出して終わりでは決してないように(むしろ、まさに婚姻届の提出が結婚生活の始まりであるように)、
ワタベウェディング株式会社の経営再建の具体的道のりはまさに今始まったばかりだと言わねばなりません。
紹介している記事と法定開示書類とプレスリリースを題材にして、一言だけコメントを書きたいと思います。
債権者会議終結後に(2021年5月27日に)ワタベウェディング株式会社が発表したプレスリリース「事業再生ADR手続における
事業再生計画案の決議のための債権者会議の開催並びに事業再生ADR手続の成立及び債務免除等の金融支援に関するお知らせ」
によりますと、ワタベウェディング株式会社は対象債権者(取引金融機関計6社)から借入金総額の約「49.07%」の債務免除
を受けることにできるようになった、とのことです。
このことは、金融機関側から見ると、「1万円貸したが5,093円しか返ってこない。」ということに同意をしたということです。
私はここで、「債権者集会も含めた一連の事業再生計画は株主の立場からはどのように見えるだろうか?」と考えました。
そこで上の方に「ワタベウェディング株式会社の株価の2005年3月以降の値動き」と「ワタベウェディング株式会社の株価の
過去1年間の値動き」を紹介しているところであるわけですが、本日2021年5月28日(金)に開催された臨時株主総会で
ワタベウェディング株式会社の株主は所有株式を1株「180円」で会社側が買い取ることに同意をしたわけなのですが、
「ワタベウェディング株式会社の株主は一体いくらでワタベウェディング株式会社株式を購入したのか?」
がここでの1つの論点になると私は思ったわけです。
ワタベウェディング株式会社は上場廃止にはなるものの法人としては存続するわけですから、
概念的な話になりますが、「資本の所有者はいくら割を食い負債の所有者はいくら割を食うことになるのか?」
という見方ができるように私は思ったわけです(同一の発行者に対する持ち分の変動具合が債権者と株主とで異なる、と)。
他の言い方をすれば、「ワタベウェディング株式会社の経営再建の手続きは会社清算とは異なる見方をしなければならない。」
というふうに私は思ったわけです。
「債権者は『49.07%』割を食うことに同意をした。では株主は?」と私は思ったわけです。
言うまでもなく株主のワタベウェディング株式会社株式の取得価額は株主毎にさらには同一の株主でも取得時期毎に異なる
わけなのですが、例えば株主の取得価額が「353.43円」(=180円÷0.5093)であるならば、
債権者と株主とで同じ割合(ここでは「49.07%」)だけ割を食うことになるわけです。
別の見方をしますと、ワタベウェディング株式会社株式を「353.43円」未満の価格で購入した株主は、
(もちろん投資損失自体は被るものの)少なくとも債権者よりは割を食ってはいない、という言い方ができるわけです。
値動きのチャート図を見ますと、ここ1年間となりますと「353.43円」未満の価格で購入した株主は一定数いるわけですが、
過去に遡れば遡るほど「353.43円」未満の価格で購入した株主は皆無と言っていいわけです。
例えば、ワタベウェディング株式会社株式を「1,800円」で購入した株主も10年ちょっと前には大勢いたわけです。
会社清算手続きとは異なり、「今、債権者と株主は同一の発行者を見ている。」という捉え方が観念的にはできるわけです。
債権者の立場からすると、債務免除は新株主も含めた総体としての株主を利するだけになってしまうので会社を清算するべきだ
と主張したくなる場面なのですが、今日は法人の存続を所与のこととして「債権者対既存株主」という捉え方をしてみました。
「既存株主は強制的に全員退出する。」という再建計画だからこそ、このような捉え方ができると言えると思います。

With both shareholders' consent and a delisting, a procedure except a liquidation is nonsense.

株主が同意をしておりなおかつ上場廃止をするということであるならば、会社清算以外の手続きは無意味です。