2021年5月12日(水)



「本日2021年5月12日(水)にEDINETに提出された全ての法定開示書類」



Today (i.e. May 12th, 2021), 399 legal disclosure documents have been submitted to EDINET in total.

本日(すなわち、2021年5月12日)、EDINETに提出された法定開示書類は合計399冊でした。

 

2018年12月18日(火)のコメントで、ソフトバンク株式会社の上場に関する記事を計26本紹介し、
「有価証券の上場には4つのパターンがある。」という資料を作成し、以降、集中的に証券制度について考察を行っているのだが、
2018年12月18日(火)から昨日までの各コメントの要約付きのリンクをまとめたページ(昨日現在、合計875日間のコメント)。↓

各コメントの要約付きの過去のリンク(2018年12月18日(火)〜2019年4月30日(火))
http://citizen.nobody.jp/html/201902/PastLinksWithASummaryOfEachComment.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その2(2019年5月1日(水)〜2019年8月31日(土))
http://citizen2.nobody.jp/html/201905/PastLinksWithASummaryOfEachComment2.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その3(2019年9月1日(日)〜2019年12月31日(火))
http://citizen2.nobody.jp/html/201909/PastLinksWithASummaryOfEachComment3.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その4(2020年1月1日(水)〜2020年4月30日(木))
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/PastLinksWithASummaryOfEachComment4.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その5(2020年5月1日(金)〜2020年8月31日(月))
http://citizen2.nobody.jp/html/202005/PastLinksWithASummaryOfEachComment5.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その6(2020年9月1日(火)〜2020年12月31日(木))
http://citizen2.nobody.jp/html/202009/PastLinksWithASummaryOfEachComment6.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その7(2021年1月1日(金)〜2021年4月30日(金))
http://citizen2.nobody.jp/html/202101/PastLinksWithASummaryOfEachComment7.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その8(2021年5月1日(土)〜)
http://citizen2.nobody.jp/html/202105/PastLinksWithASummaryOfEachComment8.html

 

ユニゾホールディングス株式会社の被雇用者が行う「エンプロイー・バイアウト("Employee Buyout")」に関連するコメント
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/CommentsWithRelationToAn'EmployeeBuyout'.html

 

 


2021年5月12日(水)日本経済新聞
近ツー、資本増強400億円 KNT-CT 近鉄や取引行が支援
福山通運株すべて売却 近鉄グループ、338億円確保
(記事)


2021年5月12日(水)日本経済新聞 公告
公開買付開始公告についてのお知らせ
福山通運株式会社
(記事)




R3.05.12
福山通運株式会社
公開買付開始公告
(EDINET上と同じhtmlファイル)


R3.05.12 13:36
福山通運株式会社
公開買付届出書 対象: 福山通運株式会社
(EDINET上と同じPDFファイル)

 

 



2021年5月12日
KNT-CTホールディングス株式会社
令和3年3月期 決算短信〔日本基準〕
ttps://www.kntcthd.co.jp/ir/news/pdf/20210512_1.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)





2021年5月12日
KNT-CTホールディングス株式会社
第三者割当による種類株式の発行、定款の一部変更ならびに資本金および資本準備金の額の減少に関するお知らせ
ttps://www.kntcthd.co.jp/ir/news/pdf/20210512_2.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)






2021年5月12日
KNT-CTホールディングス株式会社
債務超過解消に向けた計画について
ttps://www.kntcthd.co.jp/ir/news/pdf/20210512_3.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)

 


 


2021年5月11日
近鉄グループホールディングス株式会社
福山通運株式会社による自己株式の公開買付けへの応募に関するお知らせ
ttps://www.kintetsu-g-hd.co.jp/common-hd/data/pdf/20210511ftHD20210511153016207146312.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




2021年5月11日
近鉄グループホールディングス株式会社
連結子会社(KNT−CTホールディングス株式会社)が実施する第三者割当増資の引受けに関するお知らせ
ttps://www.kintetsu-g-hd.co.jp/common-hd/data/pdf/210512-hd20210512151316208000103.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




2021年5月11日
福山通運株式会社
自己株式の取得及び自己株式の公開買付けに関するお知らせ
ttps://ssl4.eir-parts.net/doc/9075/tdnet/1964163/00.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




2020年6月19日
福山通運株式会社
支配株主等に関する事項について
ttps://ssl4.eir-parts.net/doc/9075/tdnet/1850423/00.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)





ToSTNeT取引 取引の種類(東京証券取引所)
ttps://www.jpx.co.jp/equities/trading/tostnet/01.html

「PDF印刷・出力したファイル」

 

 


【コメント】
本日2021年5月12日(水)付けの日本経済新聞に載っていた新聞記事と公告を紹介していますが、要点は次の2点です。
○KNT−CTホールディングス株式会社が親会社である近鉄グループホールディングス株式会社と取引銀行2行を引受先として
 合計400億円の無議決権の優先株式を発行し債務超過の解消を図る(資本金・資本準備金の額の減少も実施する)計画である。
○福山通運株式会社が筆頭株主である近鉄グループホールディングス株式会社(議決権所有割合:16.9%)から所有株式を
 取得することを主な目的として自己株式の公開買付を実施する(公開買付価格は直近の株価水準から約9%のディスカウント)。
プレスリリースによりますと、近鉄グループホールディングス株式会社が引き受けるA種種類株式は合計150億円である一方、
福山通運株式会社株式の売却による税引き後の現金収入額は約200億円(=売却予定総額約338億円×0.6)となっています。
グループ経営戦略上、KNT−CTホールディングス株式会社の資本増強額は債務超過額と中期経営計画等から導き出したのだろう
とは思いますが、近鉄グループホールディングス株式会社としては福山通運株式会社株式の売却により資金を確保して
A種種類株式の引き受けに充てることも念頭にあったのかもしれないなと思いました(4月から売却の検討を開始したとのこと)。
それから、新聞記事や福山通運株式会社が2021年5月11日に発表したプレスリリースには、資本関係を解消した後も
両社の事業発展のために列車を使った貨客混載事業を始めとする業務提携は継続すると書かれています。
しかし、揚げ足取りになりますが、福山通運株式会社が2020年6月19日に発表したプレスリリース「支配株主等に関する
事項について」には、近鉄グループホールディングス株式会社(この文脈では「親会社等」)との取引関係について、
「親会社等との営業取引はなく、事業活動に影響を受けることはありません。」と書かれています。
まあ、両社は相互に直接の「取引の相手方」(顧客や仕入先)となることはない、という意味だとは思いますが。
それから、2021年5月9日(日)のコメントで、質権者による質権の実行に伴う株式の譲渡について、次のように書きました。

>この株式の譲渡は明らかに「市場外」の取引です。

この事例において、創業者(債務者)と証券会社(債権者)との間の株式の譲渡が「市場内」の取引であることはあり得ません。
なぜならば、「市場内」の取引(「TosTNeT取引」も含みます)では株式の譲渡が有償(直近の株価もしくはその近傍の価格)
になってしまうからです(債権者は債務の弁済としての現金を受領する代わりに目的物を債務者から取得するのです)。
奇策というほどではありませんが、債権者が「1円」で質権の目的物に対し公開買付をするという手法は考えられるでしょう。
いずれにせよ、質権の実行に伴う株式の譲渡は「無償」で行われます。
紹介している変更報告書では「単価」は空欄になっていますが、質権の実行であれば株式の譲渡の「単価」は「0円」なのです。

Generally speaking, both an "inside-a-stock-market transaction" and the "ToSTNeT Transaction"
are useless for an exertion of a right of a pledge.
For, when exercises a right of a pledge,
a creditor acquires an object (a listed share) in pledge from a debtor "without consideration."
A creditor waives his obligation to a debtor at the same time of an exertion of a right of a pledge.
As the second best measure, one idea is that a creditor commences a tender offer whose object is a listed share
in pledge with a tender offer price 1 yen only for a purpose of acquiring the object from the debtor.
For a creditor, an object in pledge is fundamentally a substitute for a settlement of an obligation of a debtor.

一般的なことを言えば、「市場内取引」も「TosTNeT取引」も質権の実行には使えません。
というのは、質権を実行する際、債権者は質権が設定されている目的物(上場株式)を債務者から「無償で」取得するからです。
債権者は債務者に対する債権を質権の実行と同時に放棄するのです。
事前の策としては、債務者から目的物を取得することのみを目的に、債権者が質権が設定されている上場株式を対象とした
公開買付を公開買付価格1円で開始する、というものです。
債権者にとって、質権が設定されている目的物は、あくまで債務者の債務の弁済の代わりなのです。