2020年8月3日(月)



「本日2020年8月3日(月)にEDINETに提出された全ての法定開示書類」



Today (i.e. August 3rd, 2020), 217 legal disclosure documents have been submitted to EDINET in total.

本日(すなわち、2020年8月3日)、EDINETに提出された法定開示書類は合計217冊でした。

 

 

2018年12月18日(火)のコメントで、ソフトバンク株式会社の上場に関する記事を計26本紹介し、
「有価証券の上場には4つのパターンがある。」という資料を作成し、以降、集中的に証券制度について考察を行っているのだが、
2018年12月18日(火)から昨日までの各コメントの要約付きのリンクをまとめたページ(昨日現在、合計594日間のコメント)。↓

各コメントの要約付きの過去のリンク(2018年12月18日(火)〜2019年4月30日(火))
http://citizen.nobody.jp/html/201902/PastLinksWithASummaryOfEachComment.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その2(2019年5月1日(水)〜2019年8月31日(土))
http://citizen2.nobody.jp/html/201905/PastLinksWithASummaryOfEachComment2.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その3(2019年9月1日(日)〜2019年12月31日(火))
http://citizen2.nobody.jp/html/201909/PastLinksWithASummaryOfEachComment3.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その4(2020年1月1日(水)〜2020年4月30日(木))
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/PastLinksWithASummaryOfEachComment4.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その5(2020年5月1日(金)〜)
http://citizen2.nobody.jp/html/202005/PastLinksWithASummaryOfEachComment5.html

 

ユニゾホールディングス株式会社の被雇用者が行う「エンプロイー・バイアウト("Employee Buyout")」に関連するコメント
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/CommentsWithRelationToAn'EmployeeBuyout'.html

 

 

 



2020年8月1日(土)日本経済新聞
ニチイ学館、1670円に上げ TOB価格 エフィッシモ応募へ
(記事)




2020年8月1日(土)日本経済新聞 公告
公開買付条件等の変更の公告についてのお知らせ
株式会社BCJ-44
(記事)

 

R2.07.31
株式会社BCJ−44 
公開買付条件等の変更の公告
(EDINET上と同じhtmlファイル)

 

R2.07.31 17:08
株式会社BCJ−44
訂正公開買付届出書 対象: 株式会社ニチイ学館
(EDINET上と同じPDFファイル)

 

R2.08.03 16:05
株式会社ニチイ学館
訂正意見表明報告書 対象: 株式会社BCJ−44 
(EDINET上と同じPDFファイル)

 

 


2020年7月31日
株式会社ニチイ学館
株式会社BCJ−44 による株式会社ニチイ学館(証券コード:9792)の株券等に対する
公開買付けの買付条件等の変更に関するお知らせ
ttps://www.nichiigakkan.co.jp/topics/assets/05d552642fed91edb77e613535f546a50310cee3.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




2020年7月31日
株式会社ニチイ学館
(変更)「MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ」の一部変更について
ttps://www.nichiigakkan.co.jp/topics/assets/b0e5acef6b06e924f1b9714711085162cccbcb18.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)



 

公開買付が開始されるや否や(開始日は2020年5月11日)、
株式会社ニチイ学館の株価は当初の公開買付価格である「1,500円」を上回って推移していました↓。

「株式会社ニチイ学館の公開買付実施の発表前から(2020年4月の上旬から)の値動き」




 

株式会社ニチイ学館のMBOの過去のコメント↓。

2020年5月11日(月)
http://citizen2.nobody.jp/html/202005/20200511.html

2020年6月23日(火)
http://citizen2.nobody.jp/html/202006/20200623.html

2020年7月12日(日)
http://citizen2.nobody.jp/html/202007/20200712.html

 

 


【コメント】
介護大手の株式会社ニチイ学館がMBO(経営陣が参加する買収)を実施し株式の非公開化を目指している最中であるわけですが、
株式会社ニチイ学館株式に対する公開買付の公開買付価格が引き上げられると同時に期間が延長されることになった、
とのことです(この延長の結果、ついに公開買付期間が法令上は上限である「60営業日」を超えてしまいましたが)。
引き上げ後の公開買付価格は「1,670円」であり(引き上げ前の公開買付価格は「1,500円」でした)、
延長後の公開買付期間は「2020年8月17日(月曜日)まで(68営業日)」となりました。
紹介している2020年8月1日(土)付けの日本経済新聞の記事には、
株式会社ニチイ学館の大株主の動向について次のように書かれています。

>ニチイ学館株は投資ファンドのエフィッシモが傘下のファンドを含め6月14日時点で12.64%保有しており、
>新条件でTOBに全株応募する。
>エフィッシモはTOBが成立した場合、新会社に出資する方針としている。

この点については、公開買付者が「R2.07.31 17:08」に提出した訂正公開買付届出書には、次のように書かれています。

第1【公開買付要項】
3【買付け等の目的】
(1) 本公開買付けの概要
(訂正後)
(10/57ページ)

対象者の大株主が公開買付には応募をした上で公開買付終了後に公開買付者に出資をする、というのは、
一体どのように考えればよいのだろうかと思いました(取得価額は1株当たり「1,670円」になるのでしょうか)。
エッフィシモは対象会社の企業価値向上をベインキャピタルと共同で支援したいという意向を持っているとのことです。
企業価値向上のための諸施策の結果、対象会社の(より正確に言えば、公開買付者の)株式の価値が
1株当たり「1,670円」超になるのであれば、エッフィシモとしてはより大きな投資利益を享受できることにはなります。
ただ、その場合、今度はベインキャピタルの投資利益が減少してしまうことになりますが。
ベインキャピタルとしては、単独で対象会社の企業価値向上を成し遂げることができるのであれば、
エフィッシモから公開買付者への出資は受け入れるべきではない、という考え方になると私は考えます。
エフィッシモの投資方針については、訂正公開買付届出書には、次のように書かれています(7/57ページ)。

>エフィッシモは、基本的に、中長期的な企業価値の向上に伴う株価の値上がり益や配当が見込まれ、
>企業価値に比べ割安である株式に対して投資を行っております。

個人的には、エフィッシモは公開買付に応募をするだけにしてその後公開買付者に出資をすることは控えるべきだと思います。
なぜならば、同じ「投資ファンドによる株式への投資」でも、@単に上場株式を一定割合購入することと
AMBO実施のために株式を取得することとは、「時間軸」という点において根本的に異なっているからです。
前者の投資期間は数日から数ヶ月(最大でも1〜2年間)といったところですが、後者の投資期間は通常は5年以上に及ぶのです。
組成された投資ファンドの"origin"(起源、資金の拠出者)の違いが、各投資ファンドが選択可能な投資行動を制約するのです。

The more Effissimo will acquire a share of a tender offerer, the less an investment profit of Bain will get.

エフィッシモが公開買付者株式を取得すれば取得するほど、ベインの投資利益は減少してしまうのです。