2021年5月7日(金)


「本日2021年5月7日(金)にEDINETに提出された全ての法定開示書類」



Today (i.e. May 7th, 2021), 335 legal disclosure documents have been submitted to EDINET in total.

本日(すなわち、2021年5月7日)、EDINETに提出された法定開示書類は合計335冊でした。

 

2018年12月18日(火)のコメントで、ソフトバンク株式会社の上場に関する記事を計26本紹介し、
「有価証券の上場には4つのパターンがある。」という資料を作成し、以降、集中的に証券制度について考察を行っているのだが、
2018年12月18日(火)から昨日までの各コメントの要約付きのリンクをまとめたページ(昨日現在、合計870日間のコメント)。↓

各コメントの要約付きの過去のリンク(2018年12月18日(火)〜2019年4月30日(火))
http://citizen.nobody.jp/html/201902/PastLinksWithASummaryOfEachComment.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その2(2019年5月1日(水)〜2019年8月31日(土))
http://citizen2.nobody.jp/html/201905/PastLinksWithASummaryOfEachComment2.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その3(2019年9月1日(日)〜2019年12月31日(火))
http://citizen2.nobody.jp/html/201909/PastLinksWithASummaryOfEachComment3.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その4(2020年1月1日(水)〜2020年4月30日(木))
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/PastLinksWithASummaryOfEachComment4.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その5(2020年5月1日(金)〜2020年8月31日(月))
http://citizen2.nobody.jp/html/202005/PastLinksWithASummaryOfEachComment5.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その6(2020年9月1日(火)〜2020年12月31日(木))
http://citizen2.nobody.jp/html/202009/PastLinksWithASummaryOfEachComment6.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その7(2021年1月1日(金)〜2021年4月30日(金))
http://citizen2.nobody.jp/html/202101/PastLinksWithASummaryOfEachComment7.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その8(2021年5月1日(土)〜)
http://citizen2.nobody.jp/html/202105/PastLinksWithASummaryOfEachComment8.html

 

ユニゾホールディングス株式会社の被雇用者が行う「エンプロイー・バイアウト("Employee Buyout")」に関連するコメント
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/CommentsWithRelationToAn'EmployeeBuyout'.html

 

 



2021年5月7日(金)日本経済新聞
協和キリン、初の「親子逆転」 時価総額でキリンHD超え 骨の治療薬などに期待
(記事)






「キリンホールディングス株式会社株式2008年4月からの値動き」


「協和キリン株式会社株式の2008年4月からの値動き」





協和キリン株式会社
支配株主等に関する事項について
ttps://data.swcms.net/file/kyowakirin/ja/news/auto_20210331487794/pdfFile.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)

 

 



【コメント】
2021年5月6日(木)の終値ベースでの比較になりますが、協和キリン株式会社の時価総額がキリンホールディングス株式会社
の時価総額を初めて上回る「親子逆転」の状態になった、とのことです。
ただ、本日2021年5月7日(金)の終値ベースでは、協和キリン株式会社の株価は前日終値よりも3.60%下落し
キリンホールディングス株式会社の株価は前日終値よりも1.68%上昇したことから、
時価総額はキリンホールディングス株式会社の方が協和キリン株式会社よりも再び大きくなっています。
私は今日、両社の株式の長期的な値動きを比較するために、チャート図を紹介しているわけですが、
どちらも「2008年4月」からのチャート図をキャプチャーしました。
その理由は、キリンホールディングス株式会社が協和キリン株式会社の親会社となったのが2008年4月だからです。
一言で言えば、協和キリン株式会社の株価はキリンホールディングス株式会社のグループ経営戦略を反映しているのです。
逆から言えば、2008年4月以前の協和キリン株式会社の株価をキリンホールディングス株式会社の株価と比較をしても、
何の意味もないのです(その2つの銘柄は何の関係もない状態だ。両社の株価の比較は2008年4月以降に意味がある。)。
紹介している記事中のチャート図では、2000年8月から両社の時価総額を比較しているのですが、それに意味はありません。
両社の時価総額を比較するのならば、キリンホールディングス株式会社による子会社化以降でなければ意味がありません。
また、記事には、子会社が親会社の時価総額を上回ることについて、次のように書かれています。

>時価総額の親子逆転は、親会社の持つ子会社株の価値が親会社の株価に十分反映していないことを示す。
>解散などによって現金化した方が株主にとってメリットがある場合もある。

親会社を買収して保有している子会社株式を売却すれば買収者は労せずしてさや取りができる、と言いたいのだと思います。
確かに理論上はあり得ない考え方ではないと思います。
ただ、グループ経営戦略を鑑みれば、子会社の株価は親会社の取締役の日々の業務執行によって支えられている部分もあります。
親会社を買収した後、子会社の株式の本源的価値がどう変動するかは現実には全く予想がつかないところがあります。
さらに、このたびの事例がまさにそうなのですが、時価総額の逆転が一時的に過ぎないこともあります。
そもそも株式市場で株式に付く価格というのは、"one-time price"(一度限りの価格、その時の取引にのみ付く価格)です。
「麒麟」とは中国で一日に千里を走ると言われた名馬のことですが、株価は一日に千回変わってもおかしくないのです。
電光掲示板に今表示されている子会社株式の株価は、あなたがこれから売却することができる子会社株式の価格ではないのです。
"giraffe"(麒麟)を買収して「ヤッホー」と言うつもりが、肝心の子会社株式が"raffle"(富くじ、くず、がらくた、廃品)
になってしまい自分は「ジ・エンド」("The End.")になってしまった、ということが起こらないとは限らないのです。

Is it conceivable for a company to be independent of its controlling shareholder?
Cash flows of a consolidated subsidiary company are generated as a result of a group management strategy.
That is to say, from a viewpoint of a group management strategy of Kirin Holdings Company, Limited,
directors of Kirin Holdings Company, Limited create an intrinsic value of a share of Kyowa Kirin Co., Ltd.
To put it worldly, a share price of Kyowa Kirin Co., Ltd. is propped up with a daily execution of operations
of Kirin Holdings Company, Limited, not with assets which Kyowa Kirin Co., Ltd. holds.

会社が支配株主から独立しているということがあり得るでしょうか。
連結子会社のキャッシュ・フローはグループ経営戦略の結果生じるのです。
すなわち、キリンホールディングス株式会社のグループ経営戦略の観点から見れば、
キリンホールディングス株式会社の取締役が協和キリン株式会社の株式の本源的価値を創出しているのです。
世俗的な言い方をすれば、協和キリン株式会社の株価は、協和キリン株式会社の保有資産によってではなく、
キリンホールディングス株式会社の日々の業務執行によって支えられているのです。