2020年10月8日(木)



「本日2020年10月8日(木)にEDINETに提出された全ての法定開示書類」



Today (i.e. October 8th, 2020), 288 legal disclosure documents have been submitted to EDINET in total.

本日(すなわち、2020年10月8日)、EDINETに提出された法定開示書類は合計288冊でした。

 

 

2018年12月18日(火)のコメントで、ソフトバンク株式会社の上場に関する記事を計26本紹介し、
「有価証券の上場には4つのパターンがある。」という資料を作成し、以降、集中的に証券制度について考察を行っているのだが、
2018年12月18日(火)から昨日までの各コメントの要約付きのリンクをまとめたページ(昨日現在、合計660日間のコメント)。↓

各コメントの要約付きの過去のリンク(2018年12月18日(火)〜2019年4月30日(火))
http://citizen.nobody.jp/html/201902/PastLinksWithASummaryOfEachComment.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その2(2019年5月1日(水)〜2019年8月31日(土))
http://citizen2.nobody.jp/html/201905/PastLinksWithASummaryOfEachComment2.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その3(2019年9月1日(日)〜2019年12月31日(火))
http://citizen2.nobody.jp/html/201909/PastLinksWithASummaryOfEachComment3.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その4(2020年1月1日(水)〜2020年4月30日(木))
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/PastLinksWithASummaryOfEachComment4.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その5(2020年5月1日(金)〜2020年8月31日(月))
http://citizen2.nobody.jp/html/202005/PastLinksWithASummaryOfEachComment5.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その6(2020年9月1日(火)〜)
http://citizen2.nobody.jp/html/202009/PastLinksWithASummaryOfEachComment6.html

 

ユニゾホールディングス株式会社の被雇用者が行う「エンプロイー・バイアウト("Employee Buyout")」に関連するコメント
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/CommentsWithRelationToAn'EmployeeBuyout'.html

 

 

 


東大、初の社会貢献債を16日発行

東京大学は16日、国立大学として初めて大学債を発行する。社会的な課題の解決につながる事業に使途を限定した
ソーシャルボンド(社会貢献債)として、200億円を発行する。年限は40年で、利回りは0.823%。関連法令の改正で
国立大学の債券の発行条件が緩和されたことを生かし、先端的な研究施設やオンライン教育体制の整備に充てる方針だ。
主幹事は大和証券、SMBC日興証券、みずほ証券が務める。東大は日本格付研究所(JCR)から最上級の「トリプルA」、
格付投資情報センター(R&I)から「ダブルAプラス」の発行体としての格付けを取得している。
国立大学による大学債の発行を巡っては、政府が6月の閣議で要件を緩和する法令改正を決定し、
東大債はこれに基づく大学債の第1号となる。
(日本経済新聞 2020/10/8 11:45)
ttps://www.nikkei.com/article/DGXMZO64757130Y0A001C2EAF000/

 

 

東大、初の社会貢献債 NECやダイキン工業が購入へ

東京大学は8日、16日に国立大学として初めて200億円の大学債を発行すると発表した。
社会的な課題の解決につながる事業に使途を限定したソーシャルボンド(社会貢献債)として、
ESG(環境・社会・企業統治)に関心を持つ幅広い投資家が購入を希望した。
主幹事の大和証券によると、投資家からの需要は発行額の6倍強にあたる1260億円に達した。
購入を予定するのは日本生命保険などの生保のほか、東大と関係の深いNECやダイキン工業、
住友林業や日本ペイントホールディングスのほか、日本女子大学や吉本興業ホールディングスなど。
ソーシャルボンドとして、日本格付研究所(JCR)から最上位評価である「ソーシャル1」を取得している。
(日本経済新聞 2020/10/8 18:51)
ttps://www.nikkei.com/article/DGXMZO64786300Y0A001C2DTA000/

 





東京大学が「大学債」発行へ 国立大で初 200億円を調達

東京大学は、国立大学として初めて「大学債」と呼ばれる債券を発行し、200億円を調達すると発表しました。
国からの交付金や補助金が減る中、使いみちが自由な資金を確保するねらいです。
発表によりますと、東京大学は「大学債」という債券を発行し、合わせて200億円を債券市場から調達します。
投資家は生命保険大手や事業会社などおよそ50社で、毎年0.8%余りの金利を支払い、40年後に返済する仕組みです。
大学によりますと、市場から調達した資金は、素粒子観測施設「スーパーカミオカンデ」の後継となる
次世代の施設「ハイパーカミオカンデ」の整備費の一部に充てるということです。
また、宇宙の成り立ちを調べる天体観測などの研究活動のほか、
新型コロナウイルスの感染防止策を強化するためにも使いたいとしています。
政府はことし6月、大学債の発行の要件を緩和することを決めていて、東京大学の大学債は第1号となります。
国からの交付金や補助金が減る中、大学は今後10年で1000億円規模の調達を計画していて、
使いみちが自由な資金を市場から確保し、研究活動を強化したい考えです。
東京大学の五神真総長は「多様な研究を支えるには多様な使いみちができる資金が必要だ。
大学債発行のノウハウを広げていきたい」と述べ、
同様に発行を検討しているほかの国立大学を支援したいという考えを示しました。
(NHKニュース 2020年10月8日 15時06分)
ttps://www3.nhk.or.jp/news/html/20201008/k10012653851000.html

 

 


大学債の発行要件の緩和に関する過去のコメント↓。

2020年3月20日(金)
http://citizen2.nobody.jp/html/202003/20200320.html

2020年6月22日(月)
http://citizen2.nobody.jp/html/202006/20200622.html

2020年8月31日(月)
http://citizen2.nobody.jp/html/202008/20200831.html

 

 

 



掲載日:2020年10月8日
国立大学法人東京大学
ソーシャルボンド「東京大学FSI債」の発行について記者発表
ttps://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/press/z1502_00001.html

「PDF印刷・出力したファイル」


■「東京大学FSI債」に関するWEBサイト(投資家向け情報)
ttps://www.u-tokyo.ac.jp/ja/about/public-info/for_investors.html

■「東京大学FSI債」投資表明投資家一覧
 本債券に投資表明をいただいている投資家名を掲載しています。
ttps://www.u-tokyo.ac.jp/ja/about/public-info/investorslist.html


未来社会協創推進本部(国立大学法人東京大学)
ttps://www.u-tokyo.ac.jp/adm/fsi/ja/index.html


東京大学FSI債(投資家向け情報)(国立大学法人東京大学)
ttps://www.u-tokyo.ac.jp/ja/about/public-info/for_investors.html


    
2020年9月3日
株式会社日本格付研究所
国立大学法人東京大学のソーシャルボンド・フレームワークにSocial 1(F)を付与
ttps://www.jcr.co.jp/download/eb5df35d52c8b5e22f88296f1ff55913386d173e19ce3130d5/20d0543re.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




2020年10月8日
株式会社大和証券グループ本社
大和証券株式会社
国立大学法人東京大学発行ソーシャルボンド「東京大学FSI債」の引受について
ttps://ssl4.eir-parts.net/doc/8601/tdnet/1888441/00.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)

 

 


2020年10月8日
第一生命保険株式会社
国立大学法人東京大学が発行するソーシャルボンドへの投資について
〜社会課題解決に向けた、未来を創る教育・研究機能向上への貢献〜
ttps://www.dai-ichi-life.co.jp/company/news/pdf/2020_051.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




2020年10月8日
ソニー生命保険株式会社
国立大学法人 東京大学が発行するソーシャルボンド 「東京大学FSI 債」への投資について
ttps://www.sonylife.co.jp/company/news/2020/files/201008_social.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




2020年10月08日  
日本生命保険相互会社
国立大学法人東京大学が発行するソーシャル・ボンド「東京大学FSI債」への投資について
ttps://www.nissay.co.jp/news/2020/pdf/20201008.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)

 

 



2020年10月8日
セゾン自動車火災保険株式会社
国立大学法人初となる東京大学債への投資
ttps://news-ins-saison.dga.jp/topics/down2.php?id=9000370&attach_id=921&seq=1

(代替URL(PR TIMES): ttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000033692.html)

「PDF出力・印刷したファイル」

注:理由は分かりませんがセゾン自動車火災保険株式会社のウェブサイトからPDFファイルをダウンロードできないので、
  プレスリリース配信サイト「PR TIMES」の配信ページをPDF出力・印刷しました。

 

2020年10月8日
日本ペイントホールディングス株式会社
国立大学法人 東京大学が発行するソーシャルボンド 「東京大学FSI債」への投資について
ttps://www.nipponpaint-holdings.com/ir/document/news/963/

「キャプチャー画像」



 

「”東京大学”というキーワードで検索した適時開示情報閲覧サービス(TDnet)の検索結果(2020年10月08日に開示された情報)」




 

主幹事証券会社の1社である大和証券株式会社のウェブサイトを見ていましたら、次のような特集ページがありました↓。
「東京大学債」が"water bond"ならぬ"Watered Bond"(水増し債券、実態を伴わないまま発行された債券、かさ上げされた債券)
と資本市場から呼ばれることがないよう、東京大学は債券の償還のことを常に念頭に置いておいて欲しいと私は思います。
「東京大学ののれんを汚すことがなければよいのだが。」、と思いました。

ウォーター・ボンド特集(大和証券株式会社)
ttps://www.daiwa.jp/water/

「PDF印刷・出力したファイル」

 

 


【コメント】
国立大学法人東京大学がソーシャルボンドに分類される債券である「第1回国立大学法人東京大学債券」を発行する、とのことです。
より正確に言いますと、本日2020年10月8日(木)に国立大学法人東京大学は「第1回国立大学法人東京大学債券」の
発行条件を決定したということであり、そして、債券の発行期日(払込期日)は「2020年10月16日(金)」となっています。
また、債券の償還期日は約39年5ヵ月後の「2060年3月19日(金)」となっています。
これでは東京大学ではなく東京教育大学だなと思いました、というのは冗談ですが。
紹介しているNHKニュースの記事には、このたびの債券の引き受け手(「投資家」)について、次のように書かれています。

>投資家は生命保険大手や事業会社などおよそ50社で、

この点については、厳密に言いますと複数の点で間違っていると言わねばなりません。
まず第一に、「第1回国立大学法人東京大学債券」は「公募」(一般募集)により引き受け手を募る債券です。
限定的な形で引き受け手を募る少人数私募債ではありません。
そのことは、様々な記事等でこのたびの債券に関して「資本市場」や「債券市場」という言葉が用いられているいることからも
分かりますし、また、このたびの債券発行に際して主幹事証券会社が選任されていることからも分かります。
つまり、このたびの債券の引き受け手の人数はどんなに少なく見積もっても数百名以上に達するのはまず間違いありません。
そして第二に、本日2020年10月8日(木)時点では債券の発行条件が決定したというだけであり、
現時点では引き受け手(債券の購入者)の人数までは全く確定してはいません。
債券購入のための申込期間が設けられているかと思いますが、今後申込期間を経て債券の引き受け手が決まっていくわけです。
大本営発表ではないわけですから、実は出来レースでおよそ50社が既に決まっているというわけではないと思います。
引き合いは多数あるようでして、これから抽選を経て数百名以上の投資家が債券を購入するという運びになるのだと思います。
参考までに言いますと、(公募ではなく)「私募大学債」というのは何十年も前から存在するのだと思います。
例えば私立高校でも在校生を対象にした「学校債」が何十年も前から存在します。
「公募」であるということが、このたびの債券の最大の特徴だと言わねばならないでしょう(日本の資本市場史に残る出来事)。
現在判明している(名が挙がっている)債券購入予定者(少なくとも購入の意思決定をした人)は、インターネットで
ざっと検索をする限り(報道やプレスリリース等で分かる範囲内では)、次の10名です。
@日本生命保険相互会社、A第一生命保険株式会社、Bソニー生命保険株式会社、Cセゾン自動車火災保険株式会社、
D日本電気株式会社、Eダイキン工業株式会社、F住友林業株式会社、G日本ペイントホールディングス株式会社、
H学校法人日本女子大学、I吉本興業ホールディングス株式会社
それから、このたび発行される債券に付される担保についてですが、「担保一般担保付」となっています。
39年後に債券を償還できなかった場合は、東京大学は「カミオカンデ」が建っている土地を失うのかもしれないなと思いました。
最後に、上の方に「東京大学債」が"Watered Bond"と呼ばれるようにならなければよいのだが、と書きましたが、
このたびの債券の購入希望者の一人である学校法人日本女子大学のウェブサイト(ttps://unv.jwu.ac.jp/unv/)
を見ていましたら、「学びの特色」として次のような記載がありま↓。

"Bloom as a leader."(自己の可能性を開花させて、それぞれのステージでリーダーになる。)

私はこの言葉を見て、「置かれた場所で咲きなさい」(Bloom where God has planted you.)がすぐに頭に思い浮かびました。
大学債は国からの交付金や補助金の替わりには決してなりません。
東京大学含め、学校というのは授業料で学校の運営を行わなければなりません。
大学債を発行することは、置かれた場所以外で咲こうとすることだと私は考えます。
花が咲くのに水は必要ですが、水をやりすぎたら花は根腐れします。
"Bloom within tuitions."(授業料の範囲内で咲きなさい。)という言葉を東京大学に贈りたいと思います。