2021年4月21日(水)



「本日2021年4月21日(水)にEDINETに提出された全ての法定開示書類」



Today (i.e. April 21st, 2021), 221 legal disclosure documents have been submitted to EDINET in total.

本日(すなわち、2021年4月21日)、EDINETに提出された法定開示書類は合計221冊でした。

 

 

2018年12月18日(火)のコメントで、ソフトバンク株式会社の上場に関する記事を計26本紹介し、
「有価証券の上場には4つのパターンがある。」という資料を作成し、以降、集中的に証券制度について考察を行っているのだが、
2018年12月18日(火)から昨日までの各コメントの要約付きのリンクをまとめたページ(昨日現在、合計854日間のコメント)。↓

各コメントの要約付きの過去のリンク(2018年12月18日(火)〜2019年4月30日(火))
http://citizen.nobody.jp/html/201902/PastLinksWithASummaryOfEachComment.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その2(2019年5月1日(水)〜2019年8月31日(土))
http://citizen2.nobody.jp/html/201905/PastLinksWithASummaryOfEachComment2.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その3(2019年9月1日(日)〜2019年12月31日(火))
http://citizen2.nobody.jp/html/201909/PastLinksWithASummaryOfEachComment3.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その4(2020年1月1日(水)〜2020年4月30日(木))
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/PastLinksWithASummaryOfEachComment4.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その5(2020年5月1日(金)〜2020年8月31日(月))
http://citizen2.nobody.jp/html/202005/PastLinksWithASummaryOfEachComment5.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その6(2020年9月1日(火)〜2020年12月31日(木))
http://citizen2.nobody.jp/html/202009/PastLinksWithASummaryOfEachComment6.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その7(2021年1月1日(金)〜)
http://citizen2.nobody.jp/html/202101/PastLinksWithASummaryOfEachComment7.html

 

ユニゾホールディングス株式会社の被雇用者が行う「エンプロイー・バイアウト("Employee Buyout")」に関連するコメント
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/CommentsWithRelationToAn'EmployeeBuyout'.html

 

 



2021年4月20日(火)日本経済新聞
日本、新規公開シェア低下 調達額、アジアで5%未満
予備軍への投資見劣り
(記事)




【コメント】
紹介している記事の見出しだけを読みますと、「新規株式公開時におけるアジア全体の資金調達額に占める日本の資金調達額
の割合は2000年の3割強から大幅に低下して現在では5%未満となっている。」ということが記事の主題であるかのように
思ってしまいますが、記事全体を読めば「公開価格の決定プロセス」に関する記事であることが分かります。
「公開価格の決定プロセス」に関しては私は今までに何回もコメントを書いたわけですが、
今日も現行の「公開価格の決定プロセス」である「ブック・ビルディング方式」について一言だけ書きたいと思います。
7〜8年くらい前になると思うのですが、インターネット上や書面上ではなく直接人と会って「ブック・ビルディング方式」
について長い時間話をしたことをつい最近になって思い出しました。
また、2003年のことになるのですが、ある資格試験の学校で授業中に先生が
「1999年10月に証券制度が変更になって公開価格の決定方法が『ブック・ビルディング方式』に変更になったと
教科書などには説明されていますが、公開価格は今でも主幹事証券会社が決定していますので、
公開価格の決定方法は1999年9月以前と同じです。公開価格の決定方法が変更になったということはありません。」
とはっきりおっしゃっていたことを今日思い出しました。
先生の教室でのこの発言を思い出して、「そうか、『ブック・ビルディング方式』に関しては
やっぱり誰も理解していないんだな。」と私は今日改めて思いました(「間違った理解内容」が統一されているな、と)。
「ブック・ビルディング方式」の特徴を最もよく表現している用語が「ブック・ランナー」という用語だと私は思います。
重要なことなので繰り返しますが、キーワードは「ブック・ランナー」です。
「ブック・ランナー」という用語の意味を理解することが、「ブック・ビルディング方式」を理解することにつながります。
「ブック・ランナー」の「ブック」とは、「会計帳簿」のことでは決してなく、「『募集』や『売出し』への申し込みをする
投資家を記載する名簿(もしくは、投資家からの需要状況を記載した帳面)」のことを指すのです。
当然のことながら、1999年9月30日以前の伝統的な証券制度においては、主幹事証券会社のことを「ブック・ランナー」とは
決して表現していなかったはずです(このことは、主幹事証券会社が果たす役割が新旧で異なるのですから当然のことです)。
例えば、ヒアリングの相手先も、「新規上場予定の会社」から「株式市場の投資家」へと根本的に変更になっています。
2003年の資格試験の学校での先生の発言とは正反対に、公開価格の決定方法は1999年10月1日に根本的に変更になっています。
本当に何度でも繰り返しますが、現行の証券制度では主幹事証券会社は株式の本源的価値を算定したりはしないのです。

Abstractly speaking, a managing securities company for an underwrting formerly used to be a "calculator,"
whereas it is now an "organizer."
In other words, it formerly used to be a "financial-statements-analyzer, "whereas it is now a "book-runner."
To put it from another aspect, it formerly used to make a hearing "from a newly-to-be-listed company,"
whereas it now makes a hearing "from investors in a stock market."

抽象的に言えば、主幹事証券会社は、従前は「算定者」であったのですが、今は「まとめ役」になっているのです。
他の言い方をすれば、主幹事証券会社は、従前は「財務諸表分析者」であったのですが、
今は「申込者名簿管理人」になっているのです。
別の観点から言えば、主幹事証券会社は、従前は「新規上場予定の会社から」ヒアリングを行っていたのですが、
今は「株式市場の投資家から」ヒアリングを行っているのです。