2021年4月19日(月)



「本日2021年4月19日(月)にEDINETに提出された全ての法定開示書類」



Today (i.e. April 19th, 2021), 142 legal disclosure documents have been submitted to EDINET in total.

本日(すなわち、2021年4月19日)、EDINETに提出された法定開示書類は合計142冊でした。

 

 

2018年12月18日(火)のコメントで、ソフトバンク株式会社の上場に関する記事を計26本紹介し、
「有価証券の上場には4つのパターンがある。」という資料を作成し、以降、集中的に証券制度について考察を行っているのだが、
2018年12月18日(火)から昨日までの各コメントの要約付きのリンクをまとめたページ(昨日現在、合計852日間のコメント)。↓

各コメントの要約付きの過去のリンク(2018年12月18日(火)〜2019年4月30日(火))
http://citizen.nobody.jp/html/201902/PastLinksWithASummaryOfEachComment.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その2(2019年5月1日(水)〜2019年8月31日(土))
http://citizen2.nobody.jp/html/201905/PastLinksWithASummaryOfEachComment2.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その3(2019年9月1日(日)〜2019年12月31日(火))
http://citizen2.nobody.jp/html/201909/PastLinksWithASummaryOfEachComment3.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その4(2020年1月1日(水)〜2020年4月30日(木))
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/PastLinksWithASummaryOfEachComment4.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その5(2020年5月1日(金)〜2020年8月31日(月))
http://citizen2.nobody.jp/html/202005/PastLinksWithASummaryOfEachComment5.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その6(2020年9月1日(火)〜2020年12月31日(木))
http://citizen2.nobody.jp/html/202009/PastLinksWithASummaryOfEachComment6.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その7(2021年1月1日(金)〜)
http://citizen2.nobody.jp/html/202101/PastLinksWithASummaryOfEachComment7.html

 

ユニゾホールディングス株式会社の被雇用者が行う「エンプロイー・バイアウト("Employee Buyout")」に関連するコメント
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/CommentsWithRelationToAn'EmployeeBuyout'.html

 

 

 



2021年2月25日(木)日本経済新聞 公告
公開買付開始公告についてのお知らせ
コタ株式会社
(記事)





R3.02.25 15:00
コタ株式会社
公開買付報告書 対象: コタ株式会社
(EDINET上と同じPDFファイル)



R3.03.25 14:00
コタ株式会社
公開買付報告書 対象: コタ株式会社
(EDINET上と同じPDFファイル)





2021年2月24日
コタ株式会社
自己株式の公開買付けに関するお知らせ
ttps://ssl4.eir-parts.net/doc/4923/tdnet/1938266/00.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




2021年3月25日
コタ株式会社
自己株式の公開買付けの結果及び取得終了並びに主要株主及び主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ
ttps://ssl4.eir-parts.net/doc/4923/tdnet/1947093/00.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)

 

 


【コメント】
コタ株式会社が筆頭株主である株式会社英和商事(議決権所有割合:12.16%)から所有株式の一部(最大で議決権割合で
3.35%分)を買い取ることを主な目的として自己株式の公開買付を行う、とのことです。
大まかに言いますと、過去1ヶ月間の株価の終値の単純平均値に対して10%のディスカウント率を適用して算出される価格を
公開買付価格としたことが原因なのだと思いますが、公開買付への応募は
株式会社英和商事からのみ(株式市場の一般の投資家は1株も応募しなかった)という結果になりました
(株式会社英和商事からの応募のみで買付予定数の下限に達しますので公開買付自体は成立しました)。
さて、公開買付は2021年の2月25日から3月24日までであり決済日は4月15日であったわけですが、公開買付届出書によりますと、
コタ株式会社は2021年2月8日開催の取締役会において2021年3月31日の最終の株主名簿に記載された株主の所有する
株式1株につき1.1株の割合をもって分割すること(株式分割)を決議していた、とのことです。
また、コタ株式会社は従来から2021年3月期期末配当金を1株につき18.00円支払うことを予定していた、とのことです。
コタ株式会社は、公開買付価格の決定に際して、@株式分割とA2021年3月期期末配当金の両方を勘案した、とのことです。
なかなかに複雑ですが、一言で言えば、「株主名簿はいつ書き換えられるのか?」という部分が論点になると思います。
コタ株式会社は、「公開買付の決済日(すなわち、2021年4月15日)に株主名簿は書き換えられる。」
ということを前提に、公開買付価格を決定しています。
他の言い方をすれば、「公開買付に応募をしなかった株主と同じように、公開買付に応募をした株主もまた
@株式分割を享受しさらにA2021年3月期期末配当金を受領する。」ということを前提に、公開買付価格を決定しています。
この論点については以前も書いたような気がしますが、
コタ株式会社が公開買付価格の決定に際して@株式分割とA2021年3月期期末配当金の両方を勘案すること自体は
特に大きな問題はないわけですが、考えようによっては@株式分割やA2021年3月期期末配当金を考慮に入れる必要はない、
という言い方もできると私は思います。
なぜならば、@株式分割やA2021年3月期期末配当金の影響に関しては、投資家自身が自分で判断することだからです。
つまり、株式市場の投資家は、公開買付への応募を検討するに際して、
@株式分割とA2021年3月期期末配当金の両方を勘案するわけです。
公開買付届出書には、公開買付価格に関して、算定の基礎と算定の経緯が詳細に記載されています。
そのこと自体は何ら問題ないわけですが、「公開買付価格は1株につき1,263円である。」という条件を
受け入れるのかそれともはねつけるのかはあくまで投資家自身が決めることなのです。
例えば、一連の手続きを通じて公開買付者が会社が発行している全株式を取得するという場合は、
公開買付に応募をするか否かで期末配当金を受け取れるか否かが変わってくる(つまり、公開買付に応募をしない方が
期末配当金を受け取れる分応募をするよりも有利となる)ということがありますので、
そのような場合は投資家間の不平等を避けるために会社が急遽「無配」を決定するということがあるわけですが、
このたびの事例では公開買付後も株式の上場は維持されます。
つまり、公開買付後も株式の上場は維持されるという点において、投資家間に不平等は生じないのです。
株式市場の投資家は、@株式分割の影響を勘案し、そして、A2021年3月期期末配当金の影響を勘案した上で、
公開買付に応募をするか否かを判断するのです。
@株式分割の実施は投資家間に不平等を生じさせませんし、そして、
A2021年3月期期末配当金の支払いも投資家間に不平等を生じさせません。
ただ、「株主名簿はいつ書き換えられるのか?」という点だけは予め明確にしておかなければならないでしょう。
なぜならば、その日付がいつかで株式1株当たりの本源的価値が(つまり、応募の判断根拠自体が)変わってくるからです。
実務上は「株主名簿は公開買付の決済日に書き換えられる。」という共通認識があると言えますし、
現にコタ株式会社も「株主名簿は公開買付の決済日に書き換えられる。」ということを前提として公開買付価格を決めています。
しかし、いわゆる掛取引を鑑みれば、「株主名簿は公開買付の決済日に書き換えられる。」という所有権移転の認識方法は
単なる「実務慣行」に過ぎない(書換日は絶対的に一意に決まるものではない)、という見方もできると私は考えます。