2021年4月15日(木)



「本日2021年4月15日(木)にEDINETに提出された全ての法定開示書類」



Today (i.e. April 15th, 2021), 275 legal disclosure documents have been submitted to EDINET in total.

本日(すなわち、2021年4月15日)、EDINETに提出された法定開示書類は合計275冊でした。

 

 

2018年12月18日(火)のコメントで、ソフトバンク株式会社の上場に関する記事を計26本紹介し、
「有価証券の上場には4つのパターンがある。」という資料を作成し、以降、集中的に証券制度について考察を行っているのだが、
2018年12月18日(火)から昨日までの各コメントの要約付きのリンクをまとめたページ(昨日現在、合計848日間のコメント)。↓

各コメントの要約付きの過去のリンク(2018年12月18日(火)〜2019年4月30日(火))
http://citizen.nobody.jp/html/201902/PastLinksWithASummaryOfEachComment.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その2(2019年5月1日(水)〜2019年8月31日(土))
http://citizen2.nobody.jp/html/201905/PastLinksWithASummaryOfEachComment2.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その3(2019年9月1日(日)〜2019年12月31日(火))
http://citizen2.nobody.jp/html/201909/PastLinksWithASummaryOfEachComment3.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その4(2020年1月1日(水)〜2020年4月30日(木))
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/PastLinksWithASummaryOfEachComment4.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その5(2020年5月1日(金)〜2020年8月31日(月))
http://citizen2.nobody.jp/html/202005/PastLinksWithASummaryOfEachComment5.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その6(2020年9月1日(火)〜2020年12月31日(木))
http://citizen2.nobody.jp/html/202009/PastLinksWithASummaryOfEachComment6.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その7(2021年1月1日(金)〜)
http://citizen2.nobody.jp/html/202101/PastLinksWithASummaryOfEachComment7.html

 

ユニゾホールディングス株式会社の被雇用者が行う「エンプロイー・バイアウト("Employee Buyout")」に関連するコメント
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/CommentsWithRelationToAn'EmployeeBuyout'.html

 

 

 



光陽社<7946>、MBOで株式を非公開化

光陽社は8日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。光陽社の犬養岬太社長が設立した
KK(東京都中央区)がTOB(株式公開買い付け)を実施する。買付代金は約7億6900万円。
光陽社は時価総額が月間10億円に満たず、かねて上場廃止の危機にある。現在は上場廃止の猶予期間入りの指定が
解除されているが、再度、上場廃止基準に抵触する可能性が否定できないことから、
株主に合理的な価格で株式を売却する機会を提供することが重要と判断したという。
光陽社はTOBに賛同している。TOBが成立すれば、東証2部への上場が廃止となる見通し。
KKによる光陽社株式の買付価格は1株につき935円。TOB公表前日の終値716円に30.59%のプレミアムを加えた。
買付予定数は82万2918株。買付予定数の下限は所有割合47.79%にあたる47万7412株。
犬養社長(所有割合5.95%)、同氏の父親で犬養俊輔氏が理事長を務める学校法人日吉台学園(同17.93%)は
TOBに応募しない。
買付期間は3月9日〜4月19日。公開買付代理人はSBI証券。決済の開始日は4月26日。
光陽社は1949年にオフセット印刷用写真版の製造を目的に大阪市で設立。
1989年に大阪証券取引所2部(市場統合で現東証2部)に上場した。
(M&A Online 2021/03/08)
ttps://maonline.jp/news/20210308d

 

 



2021年3月9日(火)日本経済新聞 公告
公開買付開始公告についてのお知らせ
株式会社KK
(記事)





R3.03.09
株式会社KK
公開買付開始公告
(EDINET上と同じhtmlファイル)



R3.03.09 16:40
株式会社KK
公開買付届出書 対象: 株式会社光陽社
(EDINET上と同じPDFファイル)



R3.03.09 16:57
株式会社光陽社
意見表明報告書 対象: 株式会社KK
(EDINET上と同じPDFファイル)

 

 



R2.07.31 15:51
株式会社光陽社
有価証券報告書−第72期(平成31年4月1日−令和2年3月31日)
(EDINET上と同じPDFファイル)




H31.04.02 09:32
学校法人日吉台学園
大量保有報告書 発行: 株式会社光陽社
(EDINET上と同じPDFファイル)



H30.06.13 09:20
株式会社プリマリール
変更報告書(短期大量譲渡) 発行: 株式会社光陽社
(EDINET上と同じPDFファイル)



H30.06.13 09:21
株式会社帆風
変更報告書(短期大量譲渡) 発行: 株式会社光陽社
(EDINET上と同じPDFファイル)



H30.06.20 09:01
株式会社プリマリール
訂正報告書(大量保有報告書・変更報告書) 発行: 株式会社光陽社
(EDINET上と同じPDFファイル)


注:
株式会社プリマリールは、2018年6月7日に株式会社光陽社株式「17.86%」を「市場外」で「処分」しているのですが、
その「譲渡の相手方」は「株式会社光陽社」となっています(単価=「1,562円」)。
つまり、株式会社光陽社は2018年6月7日に創業家の一人から大規模な自社株買いを行っているのです。
また、一連の大量保有報告書を見ていますと、株式会社光陽社の創業家はここ数年間株式会社光陽社株式を売却したいと
思っているように私には思えます。
「株式会社光陽社株式の全てを取得する。」の正反対のことを本当はしていきたいと考えていたのではないかと私は思います。

 

 


2021年3月8日
株式会社光陽社
MBO の実施及び応募の推奨に関するお知らせ
ttps://www.koyosha-inc.co.jp/ir/data_disclinfo/20210308_mbo_notice.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




2021年3月8日
株式会社光陽社
株式会社KKによる株式会社光陽社(証券コード:7946)に対する公開買付けの開始に関するお知らせ
ttps://www.koyosha-inc.co.jp/ir/data_disclinfo/20210308_tender_purchase.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)

 

 



株式会社光陽社の株式時価総額に関するこれまでのプレスリリース↓。

 

2019年9月2日
株式会社光陽社
当社株式時価総額に関するお知らせ
ttps://www.koyosha-inc.co.jp/ir/data_disclinfo/20190902_about_market_capitalization.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




2019年11月1日
株式会社光陽社
当社株式の時価総額に係る猶予期間の解除についてのお知らせ
ttps://www.koyosha-inc.co.jp/ir/data_disclinfo/20191101_about_cancellation_grace_period.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




2020年3月2日
株式会社光陽社
当社株式時価総額に関するお知らせ
ttps://www.koyosha-inc.co.jp/ir/data_disclinfo/20200302_about_market_capitalization_swg.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




2021年3月1日
株式会社光陽社
当社株式の時価総額に係る猶予期間の解除に関するお知らせ
ttps://www.koyosha-inc.co.jp/ir/data_disclinfo/20210301_notice_disclosed-info.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)

 

 


投資業を専門に営んでいる機関投資家というわけでもないのかもしれませんが、
サイブリッジ合同会社が株式会社光陽社株式を一定数取得した上で公開買付価格の引き上げを要請しています↓。
ただ、株式会社光陽社株式を取得し始めたのは公開買付開始前の「2021年1月18日から」となっています。

 

光陽社−もみ合い 同社株主のサイブリッジがTOB価格の見直しを要請 1株935円→1294円へ

 光陽社<7946>がもみ合い。同社株主のサイブリッジは7日、マネジメント・バイアウト(MBO)の一環として行われる、
KK(東京都中央区)による同社株に対する公開買い付けに関して、買付価格の見直しを要請すると発表した。
 KKの提示するTOBの買付価格(普通株式)は1株当たり935円だが、サイブリッジは類似会社比較法を用いて算出した
EBITDA倍率の中央値である6.6倍、1株当たり1294円への見直しを要請している。なお、株価は動意が薄く反応は限定的だ。
(Yahoo! JAPAN ファイナンス 記事提供元:「トレーダーズ・ウェブ」 4/8 9:12 配信)
ttps://finance.yahoo.co.jp/news/detail/20210408-10000024-dzh-stocks

 


プレスリリース配信サイト「value press」に掲載されているプレスリリース↓。


サイブリッジ合同会社は株式会社光陽社(東証二部 証券コード:7946)に対する
株式会社KKのTOB価格935円の見直しを要請します
(value press 2021年4月7日 18時)
ttps://www.value-press.com/pressrelease/268404

「PDF印刷・出力したファイル」





R3.03.22 10:24
サイブリッジ合同会社
大量保有報告書 発行: 株式会社光陽社
(EDINET上と同じPDFファイル)

>【保有目的】
>純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこともありうる
>【重要提案行為等】
>TOB価格の見直し等

 

 



【コメント】
株式会社光陽社の社長が株式会社光陽社の株式の全てを取得して非公開化する、とのことです。
紹介している記事と法定開示書類とプレスリリースを題材にして、一言だけコメントを書きたいと思います。
株式会社光陽社が2021年3月8日に提出したプレスリリース「MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ」には、
一連の取引の手続きの公正性を担保するために実施した措置について、次のように書かれています↓。

(7) 買取価格の決定の申立て
(23/26ページ)

一読すると何らおかしくないように思えますが、実は公開買付者が公開買付届出書を提出したのは「R3.03.09 16:40」です。
株式会社光陽社は提出日時である「R3.03.09 16:40」になるまで公開買付届出書を閲覧することはできないはずです。
確かに、細かいことを言いますと、公開買付者は株式会社光陽社の社長ですし、措置を実施したのは「公開買付者及び当社」
という書かれ方がプレスリリースにはされていますので、株式会社光陽社が提出される前に公開買付届出書を閲覧することが
できるとしても現実にはおかしくはないとも言えますが、一連の取引の公正性を強調したい場合は、一般の利害関係者が
閲覧できるようになる前に会社は既に公開買付届出書を閲覧した、という旨の記載は控えるべきだと私は考えます。
それから、公開買付届出書には一連の取引はマネジメント・バイアウトに該当すると記載されていますが、上場廃止になると
評判が悪くなることから致し方なく創業家が全株式を取得することにした、というのが実態ではないかと私は考えます。

It is not until a tender offer notification has been submitted when a stakeholder is able to peruse it.

公開買付届出書が提出されて初めて利害関係者は公開買付届出書を読むことができるのです。

It is true that the current management are a tender offerer and that they are expected to carry on managing
a company also after the event, but a  purpose of a tender offer of this time is not acquiring a control
over a decision-making organ of a subject company but purely providing investors in a stock market
an opportunity to sell their own shares, at least judging from a tender offer notification, etc.
Therefore, in my personal opinion, quite contrary to an asking in question, the tender offerer had better
acquire a subject company share at the most recent price flat in a stock market, I suppose.
For the tender offerer in this context is just a buyer of a share who is trading in a stock market.
A series of transactions planned is not a Management Buyout in a true sense.
The current management is a Magnificent Benevolence Offerer and is Making Benevolently an Oasis for investors.
To put it straightforwardly, none of the founder family is glad to acquire a Koyosha Inc. Share, actually.

確かに現経営陣が公開買付者ですしさらに現経営陣が事後も会社の経営を続けていくことになっているわけですが、
このたびの公開買付の目的は、対象会社の意思決定機関の支配を獲得することではなく、
純粋に株式市場の投資家に所有株式を売却する機会を提供することなのです。
少なくとも公開買付届出書その他から判断するとそうです。
したがって、私個人の考えになりますが、件の要請とは正反対に、公開買付者は株式市場における直近の価格きっかりで
対象会社株式を取得する方がよいと私は思います。
というのは、この文脈における公開買付者は株式市場で取引を行っている株式のただの買い手だからです。
計画されている一連の取引は真の意味のマネジメント・バイアウトではありません。
現経営陣は、素晴らしい慈善の提供者であり、そして、慈善心に富み投資家のためにオアシスを作ってあげているのです。
率直に言いますと、実は、創業家一族の誰も株式会社光陽社株式を取得することを嬉しく思ってはいないのです。