2020年7月28日(火)



「本日2020年7月28日(火)にEDINETに提出された全ての法定開示書類」




Today (i.e. July 28th, 2020), 178 legal disclosure documents have been submitted to EDINET in total.

本日(すなわち、2020年7月28日)、EDINETに提出された法定開示書類は合計178冊でした。

 

 

2018年12月18日(火)のコメントで、ソフトバンク株式会社の上場に関する記事を計26本紹介し、
「有価証券の上場には4つのパターンがある。」という資料を作成し、以降、集中的に証券制度について考察を行っているのだが、
2018年12月18日(火)から昨日までの各コメントの要約付きのリンクをまとめたページ(昨日現在、合計588日間のコメント)。↓

各コメントの要約付きの過去のリンク(2018年12月18日(火)〜2019年4月30日(火))
http://citizen.nobody.jp/html/201902/PastLinksWithASummaryOfEachComment.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その2(2019年5月1日(水)〜2019年8月31日(土))
http://citizen2.nobody.jp/html/201905/PastLinksWithASummaryOfEachComment2.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その3(2019年9月1日(日)〜2019年12月31日(火))
http://citizen2.nobody.jp/html/201909/PastLinksWithASummaryOfEachComment3.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その4(2020年1月1日(水)〜2020年4月30日(木))
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/PastLinksWithASummaryOfEachComment4.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その5(2020年5月1日(金)〜)
http://citizen2.nobody.jp/html/202005/PastLinksWithASummaryOfEachComment5.html

 

ユニゾホールディングス株式会社の被雇用者が行う「エンプロイー・バイアウト("Employee Buyout")」に関連するコメント
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/CommentsWithRelationToAn'EmployeeBuyout'.html

 

 

 



2020年7月28日(火)日本経済新聞
JPX、総合取引所始動 商品先物 活性化へ一歩 市場の厚み、世界に見劣り デリバティブに期待
(記事)





2020年7月22日(水)日本経済新聞
Q&A 総合取引所27日から、狙いは?
商品+証券で競争力 海外マネー誘致で活性化
(記事)





2020年7月23日(木)日本経済新聞
■証券と一体、総合取引所始動へ 商取、生き残りへ正念場 新参迎え、再編・規模拡大急ぐ
(記事)

 


 

総合取引所の実現について -Commodity is mine- (株式会社日本取引所グループ 2020/07/27 更新)
ttps://www.jpx.co.jp/announce/comprehensive_exchange.html

「PDF印刷・出力したファイル」

 

 

 



2020年7月3日(金)日本経済新聞
第一商品、全10支店廃止 日産証券、名古屋など継承
(記事)





2020年7月2日
第一商品株式会社
店舗廃止に関するお知らせ
ttps://www.dai-ichi.co.jp/pdf/20200702.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




2020年7月2日
第一商品株式会社
組織変更(支店廃止)に関するお知らせ
ttps://ssl4.eir-parts.net/doc/8746/tdnet/1857144/00.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




2020年5月28日
日産証券株式会社
事業譲受に関するお知らせ
ttps://www.nissan-sec.co.jp/news/news/2020/inf752820554267/

「キャプチャー画像」




2020年7月20日
日産証券株式会社
事業譲受の完了に関するお知らせ
ttps://www.nissan-sec.co.jp/news/news/2020/inf871720383642/

「キャプチャー画像」

 

 



13年越し悲願の「総合取引所」誕生 市場関係者の期待と不安

日本取引所グループ(JPX)は7月27日、貴金属とゴム、農産物の取引を東京商品取引所から大阪取引所に移管した。
商品先物取引と証券デリバティブを一体で取り扱う「総合取引所」が始動している。
「総合取引所」の狙いは、日本市場の国際競争力の強化だ。世界の取引所は、証券と商品のデリバティブを一元的に取り扱う
のが主流であり、日本のみが証券と商品を区別して取り扱う状態を続けると、市場の地盤沈下が進みかねないとの懸念がある。
世界では証券と同様に商品デリバティブ市場の拡大が進んでいるが、日本では勧誘規制強化などの影響で
逆に市場の縮小が続き、東京商品取引所は連続の赤字で市場の存続が危ぶまれる状況になっていた。
政府の経済財政改革の基本方針では、2007年の段階で取引所の「総合的に幅広い品ぞろえ」を明記していたが、監督官庁の
権限争いなどの影響もあり、実現には10年以上の歳月が必要とされた。しかし、今後は大阪取引所において日経平均先物などと
金をはじめとした商品先物を同じ口座で取引できる環境が整備されることになり、投資家にとっては大きなメリットが生まれる。
値動きの異なる株と商品のデリバティブを機動的に取り扱うことができれば、利便性は増す。
日経平均先物と金先物を組み合わせた売買なども可能になる。
また、既に2019年1月にはJPXが東京商品取引所を子会社化しているが、「総合取引所」によって信用性や流動性の向上が
実現すれば、海外投資家のマネーを呼び込むことで、商品先物のみならず証券も含めた日本のデリバティブ市場全体の
活性化も期待できることになる。商品先物は世界各国で国際的な取引が行われているため、
各国市場との裁定取引(アービトラージ)といった新たな投資ニーズの創出も期待されている。
国内の商品先物の売買高は過去15年で5分の1以下にまで落ち込み、市場関係者の間では遅過ぎたといった声もあることは
事実である。原油などエネルギー先物は従来通りに東京商品取引所で取引が行われるため、「総合取引所」でも商品先物の
主力である原油が取り扱えないことに対して、批判や不満の声はある。また、厳しい勧誘規制には変化がないため、
総合取引所によって直ちに国内商品先物が活性化し、日本市場全体の成長加速につながるのかは不透明感もある。
しかし、これまで取引規模が縮小し、地盤沈下が進む一方だった商品先物は、「総合取引所」のスタートによって
大きな転換期を迎えている。日本からの商品指標価格の発信、ヘッジや投資の場の提供に留まらず、
日本のデリバティブ市場全体の底上げのきっかけになり得る動きとして、市場関係者の期待は高まっている。
(Yahoo!ニュース 7/27(月) 8:45)
ttps://news.yahoo.co.jp/byline/kosugetsutomu/20200727-00190082/


「日本取引所グループは貴金属とゴムと農産物の取引を東京商品取引所から大阪取引所に移管した((画像出所)筆者作成)」

 

 



【コメント】
日本取引所グループ(JPX)が2020年7月27日に傘下の大阪取引所に東京商品取引所から貴金属やゴムなどの商品先物を移管し、
金融分野のデリバティブ(金融派生商品)から商品先物まで一元的に扱う「総合取引所」の運用を始めた、とのことです。
「総合取引所」の運営主体は大阪取引所であるわけですが、これまでは取扱商品毎に市場が分かれていました
(日本では、金融分野のデリバティブと商品先物分野とでは、売買を規制する法律や監督官庁が分かれている)ので、
「総合取引所」と呼ぶことができる取引所は国内初のことであると言えるわけです。
個人的には、「総合取引所」の存在は投資家の利便性を高めることもなく市場活性化にもつながらないと考えていますが、
各種報道を読んでいますと、好意的な論調や意見が多いようです。
実務上の利便性という観点から言いますと、問題点というのは結局のところ「口座」なのだと思います。
各種報道や日本取引所グループからのプレスリリースを読みますと、あたかも証券会社に「口座」を保有していれば
投資家は商品先物も取引できるようになったかのように書かれていますが、おそらくそれは間違っているのではないでしょうか。
現在でも、証券会社と商品先物会社は分かれたままなのではないだろうか(「口座」は統一されていない)と私は思います。
「総合取引所」の誕生は実現したと言えるのでしょうが、実務上最も肝心な「口座」は別々なのだと思います。
現在でも依然として、取引に参加するには投資家はそれぞれ口座を開設する必要があるのだと思います。
投資家にとっては1つの口座で幅広い商品の取引ができるということにメリットがあるわけですが、
このたびの「総合取引所」の誕生は、ただ単に「商品先物市場を運営しているのが大阪取引所になった。」
というだけの意味しか投資家にはないように思われます。
多くの先物取引が大阪取引所に集約されたのは確かですが、投資家の使い勝手が全く良くなっていないと思います。
金融分野のデリバティブと商品先物分野それぞれの根拠法と監督官庁をまとめますと、次のようになると思います。

東京証券取引所(現物株式)と大阪取引所(デリバティブ)・・・根拠法=金融商品取引法、監督官庁=金融庁
東京商品取引所(商品先物)・・・根拠法=商品先物取引法、監督官庁=経済産業省・農林水産省

私見を述べますと、@現物の取引とAデリバティブの取引とB商品先物の取引とは、
投資家がそれぞれの取引を行う目的を鑑みますと、共通点(取引の関連性)が全くないと言っていいと私は考えます。
一言で言えば、@現物の取引とAデリバティブの取引とB商品先物の取引とは、お互いにあまりにも関係がないのです。
率直に言いますと、「総合取引所」は実は投資家は全く望んでいない存在だ、と言っていいと私は考えます。
それから、東京商品取引所から大阪取引所へ取引商品を移管した事に伴い東京商品取引所の所在地が変更になった
ということはないわけなのですが(業務は全て電子化されているので物理的な移転のようなことは何もなかったのでしょう)、
東京商品取引所は今月27日に東京証券取引所ビルへ移転した、という記事がありましたので紹介します↓。


東商取=東京証券取引所ビルに移転、連携強化を推進

 東京商品取引所は今月27日に東京証券取引所ビルへ移転し、業務を開始した。東商取は大阪取引所に取引商品を移管し、
日本証券クリアリング機構と清算機関の統合を進めるなど、日本取引所グループ(JPXG)との連携を強めている。
 JPXGは現物市場として東京証券取引所、デリバティブ市場として大阪取引所と東京商品取引所を有し、市場を運営。
大阪取引所は債券や貴金属、農産物を上場し、東商取はエネルギー市場専門取引所としてガソリンや灯油、原油を上場している。
(リム情報開発 マーケットニュース 2020年7月28日 14:14)
ttps://www.rim-intelligence.co.jp/news/news-domestic/1546997.html

 

 



それから、このたび発足した「総合取引所の所在地」について興味深い記事がありましたので紹介します↓。


地元証券、大半参入見送り 大阪で総合取引所発足

近代先物取引発祥の地とされる大阪で27日、金融と商品の先物取引を扱う総合取引所が誕生した。
国内デリバティブ(金融派生商品)の9割を扱い、今後は「デリバティブの街」としての存在感向上にも期待がかかる。
だが、関西に本社を置く証券会社の大半は顧客ニーズとシステム投資の釣り合いがとれないと判断して当初の参入を見送った。
現物株と損益通算ができず、顧客の使い勝手が悪いとの指摘も多い。
(日本経済新聞 電子版 2020/7/27 20:40)
ttps://www.nikkei.com/article/DGXMZO61951580X20C20A7LKA000/


JPX、大阪で総合取引所を始動 デリバティブと商品先物を一元化

 日本取引所グループ(JPX)は27日、傘下の大阪取引所で金などの商品先物の取り扱いを始め、
デリバティブ(金融派生商品)と商品先物を初めて一元的に取引する総合取引所が始動した。
国内の商品先物取引は低迷が続いており、投資家の利便性を高めることで市場の活性化を目指す。
大阪取引所では、金先物の1グラム当たりの指標価格が一時6594円を付け、取引時間中として過去最高値を更新した。
 昨年子会社化した東京商品取引所から金などの貴金属のほか、ゴムやトウモロコシを移管し、いずれも27日に取引を開始。
原油や電力などエネルギー関連の商品先物は引き続き東京商品取引所に残る。
(大阪日日新聞 2020年7月27日 13:20)
ttps://www.nnn.co.jp/dainichi/knews/200727/20200727017.html


金融商品取引所持株会社である株式会社日本取引所グループの所在地は東京都中央区日本橋兜町なのですが、
市場デリバティブ取引に必要な取引所金融商品市場を開設している株式会社大阪取引所の所在地は大阪府大阪市中央区北浜です↓。
紹介している記事には、「2020年7月27日に総合取引所が誕生した場所は大阪である。」という趣旨のことが書かれていますが、
総合取引所における取引では物理的に(立会場に)投資家が集うわけではない(取引所の所在地には実務上は意味がない)ものの、
様々な商品を取引できる「商品市場」を開設している取引所(市場の運営主体)は東京ではなく実は大阪に所在している、
という言い方はできるのだろうと思いました。
端的に言えば、「2020年7月27日に誕生した総合取引所の所在地は大阪である。」わけです。
貴金属とゴムと農産物の商品先物の取引の移管元は「東京商品取引所」でもありますので、実は私自身そうだったのですが、
「総合取引所は東京にあるのだろう。」と思っている人が多いのではないだろうかと思いました。
総合取引所の始動を受けて2020年7月27日の午後に大阪取引所の社長が記者会見を行ったのですが、
会見場所は大阪市(大阪取引所の本社("headquarters"))であったようです。
江戸時代には大阪は「天下の台所」と呼ばれるほど物流と商業の中心地であったわけですが、
大阪取引所はこのたび総合取引所となったわけですが、大阪取引所で取り扱われる商品は
"Commodities from all quarters"(「四方八方からの商品」)となったと言えるのでしょう。
大阪取引所が営む総合取引所は現代版「天下の台所」といったところだろうかと思いました。

 

 



Generally speaking, a trading of "financial instruments" is fundamentally different
from that of "commodities" in general in terms of the purpose and the frequency.
In other words, investors trading in "financial instruments" are beyond comparison different
from those trading in "commodities" in general as a market participant group.
And, what is more, investors trading in a "spot" are different from those trading in "derivatives" in general.
Conceptually speaking, a "spot" such as a share itself has one "single" intrinsic value among all investors in it,
whereas "derivatives" in general don't universally have any values among all investors in them.

一般的なことを言えば、「金融商品」の取引は「商品」全般の取引とは
その目的と頻度という点において本質的に異なっているのです。
他の言い方をすれば、「金融商品」を取引する投資家は「商品」全般を取引する投資家とは
市場参加者層として比較のしようがないほど異なっているのです。
そして、さらに言えば、「現物」を取引する投資家は「デリバティブ」全般を取引する投資家とは異なっています。
概念的に言えば、株式そのもののような「現物」には全ての投資家にとってある1つの「共通の」本源的価値が存在するのですが、
「デリバティブ」全般には全ての投資家に普遍的に当てはまる価値というのは存在しないのです。