2020年3月11日(水)



「本日2020年3月11日(水)にEDINETに提出された全ての法定開示書類」




Today (i.e. March 11th, 2020), 144 legal disclosure documents have been submitted to EDINET in total.

本日(すなわち、2020年3月11日)、EDINETに提出された法定開示書類は合計144冊でした。

 

 


2018年12月18日(火)のコメントで、ソフトバンク株式会社の上場に関する記事を計26本紹介し、
「有価証券の上場には4つのパターンがある。」という資料を作成し、以降、集中的に証券制度について考察を行っているのだが、
2018年12月18日(火)から昨日までの各コメントの要約付きのリンクをまとめたページ(昨日現在、合計449日間のコメント)。↓

各コメントの要約付きの過去のリンク(2018年12月18日(火)〜2019年4月30日(火))
http://citizen.nobody.jp/html/201902/PastLinksWithASummaryOfEachComment.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その2(2019年5月1日(水)〜2019年8月31日(土))
http://citizen2.nobody.jp/html/201905/PastLinksWithASummaryOfEachComment2.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その3(2019年9月1日(日)〜2019年12月31日(火))
http://citizen2.nobody.jp/html/201909/PastLinksWithASummaryOfEachComment3.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その4(2020年1月1日(水)〜)
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/PastLinksWithASummaryOfEachComment4.html

 


ユニゾホールディングス株式会社の被雇用者が行う「エンプロイー・バイアウト("Employee Buyout")」に関連するコメント
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/CommentsWithRelationToAn'EmployeeBuyout'.html

 

 

 



2020年3月7日(土)日本経済新聞
ユニゾ、資産売却を加速 主力ビルも対象に 従業員による買収原資 続く経営権争奪
(記事)




 

ユニゾHD、今期純利益4.1倍 資産売却で特別利益

ユニゾホールディングスは11日、2020年3月期の連結純利益が前期比4.1倍の490億円になりそうだと発表した。
従来予想は284億円だった。事業環境の悪化に伴い保有物件の見直しを進めており、
オフィスビルなどの売却によって1023億円の特別利益が発生する。
売上高は26%減の413億円(従来予想は451億円)、営業利益は45%減の97億円(同128億円)を見込む。
保有物件が減り、賃料収入が減少する。資産売却で特別損失も269億円発生する。
同社によると国内の不動産価格がピークアウトするなど事業環境が悪化し資産価格が下落しているという。
以前から進めていた資産入れ替えで物件売却の規模を拡大する。20年3月期までの物件売却は約2341億円を見込み、
4月以降も約1300億円の物件売却を計画する。
(日本経済新聞 2020/3/11 20:30)
ttps://www.nikkei.com/article/DGXMZO56668230R10C20A3DTA000/

 

 

 



ユニゾHD、従業員側の株式買い付け期間延長 26日まで

ユニゾホールディングス(3258)は11日、従業員による買収(エンプロイー・バイアウト=EBO)による株式の買い付け期間を
26日まで延長すると発表した。従来は18日までを予定していた。従業員と米投資ファンドのローンスターが共同で設立した
チトセア投資が同日、関東財務局に提出した公開買付届出書の訂正届出書で明らかになった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
(日本経済新聞 2020/3/11 16:22)
ttps://www.nikkei.com/article/DGXLASFL11HGG_R10C20A3000000/

 


ユニゾ従業員TOB、買付期間を3月26日まで4度目の延長
2020-03-11

不動産・ホテル業のユニゾホールディングに対し、従業員による買収(EBO)を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施中の
チトセア投資(東京都中央区)は11日、3月18日までとしていた買付期間を3月26日まで5営業日延長すると発表した。
昨年12月24日にTOBを始めて以来、買付期間の延長は4度目。1株5700円の買付価格については変更していない。
11日のユニゾ株の終値は前日と同じ5610円。ユニゾ株は終値で2月下旬に6010円の高値に上昇したが、折からの新型
コロナウイルスの感染拡大を受けて株式市場全体が値を下げる中、3月9日の終値は5680円と買付価格を下回る水準まで低下。
翌10日は5610円に続落した。これにより、TOB成立に向けて見通しが開け得る株価情勢となっている。
ユニゾをめぐっては別に、米投資会社フォートレス・インベストメント・グループによるTOBが1株5200円で同時進行中で、
買付期間は3月18日。
(M&AOnline 2020-03-11)
ttps://maonline.jp/news/20200311jp

 

 

R2.03.11
株式会社チトセア投資  
公開買付条件等の変更の公告
(EDINET上と同じhtmlファイル)



R2.03.11 15:33
株式会社チトセア投資
訂正公開買付届出書 対象: ユニゾホールディングス株式会社
(EDINET上と同じPDFファイル)

 

 

 



2020年2月27日
ユニゾホールディングス株式会社
サッポロ合同会社による当社株券に対する公開買付けの買付条件等の変更に関するお知らせ
ttps://www.unizo-hd.co.jp/news/file/20200227.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




2020年2月28日
ユニゾホールディングス株式会社
株式会社チトセア投資による当社株式の公開買付けに対する当社意見に関する補足のご説明
ttps://www.unizo-hd.co.jp/news/file/20200228.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




2020年3月11日
ユニゾホールディングス株式会社
令和元年度(2019年度)連結業績予想の修正等に関するお知らせ
ttps://www.unizo-hd.co.jp/news/file/20200311_1.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




2020年3月11日
ユニゾホールディングス株式会社
令和元年度(2019年度)連結業績予想の修正等に関する概要
ttps://www.unizo-hd.co.jp/news/file/20200311_2.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




2020年3月11日
ユニゾホールディングス株式会社
株式会社チトセア投資による当社株券に対する公開買付けの買付条件等の変更に関するお知らせ
ttps://www.unizo-hd.co.jp/news/file/20200311_3.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)

 

 


【コメント】
ユニゾホールディングス株式会社の被雇用者が行っている「エンプロイー・バイアウト("Employee Buyout")」における
公開買付者である株式会社チトセア投資が本日2020年3月11日(水)に公開買付期間を延長した、とのことです。
今般の訂正前の公開買付期間は3月18日(水曜日)まで(54営業日)であったわけですが、
今般の訂正後の公開買付期間は3月26日(木曜日)まで(59営業日)となっています。
本日「R2.03.11 15:33」に株式会社チトセア投資が提出しました訂正公開買付届出書を見ますと、株式会社チトセア投資が
公開買付期間を延長することにした理由は、「対象者が業績予想の修正を公表した」からであると書かれています。
しかし、公開買付価格の引き上げであるならばともかく、対象者が業績予想の修正を公表したことと公開買付期間の延長とは
あまり関係がないのではないだろうかとふと思いました。
例えば、公開買付の開始当初の予想と比較をすると対象会社の業績が著しく拡大する予想となったということであれば、
公開買付期間中に公開買付者が公開買付価格の引き上げるということはあり得るように思いますが、
公開買付価格が同じなまま公開買付期間だけを延長しても公開買付の成立可能性は高まらないと私は考えます。
すなわち、対象会社に関する業績予想の拡大と公開買付期間の延長が比例関係にあるのではなく、
対象会社に関する業績予想の拡大と公開買付価格の引き上げが比例関係にある、という考え方になると私は考えます。
通常は、公開買付価格の引き上げと公開買付期間の延長が1セットと言えます。
つまり、一般的なことを言えば、公開買付期間だけを延長しても公開買付の成立可能性は高まらないのです。
その理由は、煎じ詰めれば、公開買付における投資家の利益というのは(業績予想ではなく)公開買付価格に代表されるからです。
それから、提出されている訂正公開買付届出書には【対象者の状況】が記載されているのですが(9〜11/18ページ)、
それによりますと、対象者は公開買付期間中である2020年1月14日に「主要株主の異動」に関する臨時報告書を提出したとのです。
13.14%もの株式を保有する大株主が公開買付期間中に異動したということなのですが、この大株主の異動は相対取引の結果
生じたものです(より正確に言えば、既存の共同保有者間で対象者株式の譲渡が行われています)。
つまり、公開買付への応募の結果大株主の異動が生じたわけではありません。
何が言いたいのかと言えば、大株主が公開買付へ応募をした場合は公開買付に関連して必ず「主要株主の異動」が生じるわけですが、
「主要株主の異動」が生じるのは公開買付期間中ではなく公開買付の成立後である、ということです。
株式の受渡(株主名簿の書き換え)を買付代金の決済そのものに求めるならば株主の異動日は決済日ということなりますし、
株式の受渡(株主名簿の書き換え)を確定性(解除不可能性)に求めるならば株主の異動日は成立日ということなります。
いずれにせよ、公開買付の期間中は株主の異動(株式の受渡、株主名簿の書き換え)が生じることはありませんので、
大株主としても公開買付に応募をしたというだけで大量保有報告書(変更報告書)を提出するのは間違いだということになります。
たとえ自分の応募だけで公開買付は成立する(設定された買付予定数の下限に達する)のだとしても、
やはり公開買付期間中に株式の受渡をするということはしません(これは公開買付制度の手続き上の論点になるでしょう)ので、
大株主が大量保有報告書(変更報告書)を提出するのは最も早くても公開買付の終了日になる、と考えるべきでしょう。
それから、紹介している2020年3月7日(土)付けの日本経済新聞の記事についてですが、様々な見方・憶測があるようですが、
ユニゾホールディングス株式会社が所有資産(保有ビルや保有ホテル)の売却を年明け以降加速している、とのことです。
一部の買収の提案に対抗する狙いもあればユニゾホールディングス株式会社の被雇用者が行っている
「エンプロイー・バイアウト("Employee Buyout")」に有利に働くようにする狙いもあるのかもしれませんが、資産売却の結果、
少なくとも会計上の影響としては、2020年3月期の連結当期純利益は従来予想と比較して72.5%も上方する予想となっています。
また、2019年3月期と比較すると、2020年3月期の連結当期純利益は4.1倍になる予想となっています。
保有するオフィスビルやホテルなどの売却を通じて巨額の固定資産売却益(特別利益)を計上することが大幅増益の理由
なのですが、保有資産を大量に売却しているということは、必然的に売上高や営業利益は減少するということです。
理論的には、ビルの賃貸料に関して言えば、「建物の耐用年数期間の賃貸料の総額>建物の取引価格」となります。
簡単に言えば、建物の賃貸料の合計額の方が建物の売却価格よりも大きい(前者の方がキャッシュフローが大きい)わけです。
そのことを考えますと、長期的な見方をすれば、ユニゾホールディングス株式会社株式の本源的価値は目下急速に減少している、
と言わねばならないのです(保有する優良物件の売却は単に利益の先食いでは済まないのです。必ずマイナスの効果が生じます)。