2020年1月23日(木)



「本日2020年1月23日(木)にEDINETに提出された全ての法定開示書類」




Today (i.e. January 23rd, 2020), 147 legal disclosure documents have been submitted to EDINET in total.

本日(すなわち、2020年1月23日)、EDINETに提出された法定開示書類は合計147冊でした。

 

 


2018年12月18日(火)のコメントで、ソフトバンク株式会社の上場に関する記事を計26本紹介し、
「有価証券の上場には4つのパターンがある。」という資料を作成し、以降、集中的に証券制度について考察を行っているのだが、
2018年12月18日(火)から昨日までの各コメントの要約付きのリンクをまとめたページ(昨日現在、合計401日間のコメント)。↓

各コメントの要約付きの過去のリンク(2018年12月18日(火)〜2019年4月30日(火))
http://citizen.nobody.jp/html/201902/PastLinksWithASummaryOfEachComment.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その2(2019年5月1日(水)〜2019年8月31日(土))
http://citizen2.nobody.jp/html/201905/PastLinksWithASummaryOfEachComment2.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その3(2019年9月1日(日)〜2019年12月31日(火))
http://citizen2.nobody.jp/html/201909/PastLinksWithASummaryOfEachComment3.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その4(2020年1月1日(水)〜)
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/PastLinksWithASummaryOfEachComment4.html

 


ユニゾホールディングス株式会社が行う「エンプロイー・バイアウト("Employee Buyout")」に関連するコメント
http://citizen2.nobody.jp/html/202001/CommentsWithRelationToAn'EmployeeBuyout'.html

 

 

 


2020年1月21日(火)日本経済新聞
前田建設・前田道路「親子」で対立 同意なきTOB 企業の選択肢に 価値向上へ活性化
親子上場解消に収益機会 ファンド、株価上昇見逃さず
(記事)


2020年1月21日(火)日本経済新聞
敵対的TOB 証券会社も動く 三田証券が台頭、大和参入 代理人業務 タブー薄れる
(記事)


2020年1月21日(火)日本経済新聞 公告
公開買付開始公告についてのお知らせ
前田総合インフラ株式会社
(記事)



R2.01.21
前田総合インフラ株式会社
公開買付開始公告
(EDINET上と同じhtmlファイル)


R2.01.21 11:19
前田総合インフラ株式会社
公開買付届出書 対象: 前田道路株式会社
(EDINET上と同じPDFファイル)

 

 


R1.11.13 15:49
前田道路株式会社
四半期報告書−第75期第2四半期(令和1年7月1日−令和1年9月30日)  
(EDINET上と同じPDFファイル)
 
第3 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(5) 【大株主の状況】
(6/19ページ)

 


R1.12.06 12:03
シルチェスター・インターナショナル・インベスターズ・エルエルピー
変更報告書 発行: 前田道路株式会社
(EDINET上と同じPDFファイル)

第2【提出者に関する事項】
1【提出者(大量保有者)/1】
(4) 【上記提出者の保有株券等の内訳】
A【株券等保有割合】
(5)【当該株券等の発行者の発行する株券等に関する最近60日間の取得又は処分の状況】
(3〜4/5ページ)

This history on sales of a share in question means that
the 2nd largest shareholder has been eager to sell its own share as soon as possible.

当該株式の処分に関するこの履歴は、第2位株主はできる限り早期に所有株式を売ってしまいたいとしきりに思っている、
ということを意味しているのです。

 

 


2020年1月20日
前田建設工業株式会社
前田道路株式会社株式に対する公開買付けの開始に関するお知らせ
ttps://www.maeda.co.jp/news/blog_assets/attachments/849/20200120.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




January 20, 2020
Maeda Corporation
Notice Regarding Commencement of a Tender Offer for the Shares of Maeda Road Construction Co., Ltd.
ttps://www.maeda.co.jp/news/blog_assets/attachments/850/20200120_english.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




 

2020年1月20日
前田道路株式会社
前田建設工業株式会社が保有する当社株式の取得及び資本関係解消提案に関するお知らせ
ttp://www.maedaroad.co.jp/ir/2020/info_20200120.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




2020年1月20日
前田道路株式会社
前田建設工業株式会社による当社株式に対する公開買付けに関するお知らせ
ttp://www.maedaroad.co.jp/ir/2020/info_20200120-2.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)

 

 

 



前田建設が前田道路へのTOB強行、道路側は資本関係の解消を提案

前田建設工業は20日、同社が筆頭株主の前田道路に対し1株3950円で株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。
時価総額では前田建設を上回る前田道路は資本関係の解消を提案している。
TOB価格には17日の終値に対して50%のプレミアムが上乗せされている。
  前田建設は現在、前田道路の株式を24.68%所有しておりTOBで最大26.32%を取得し51%を集めて
連結子会社化を計画している。建設工事での舗装工事の受注や発注を中心とする協業体制を強化し
「総合インフラサービス企業グループ」を目指す。
買い付け期間は1月21日から3月4日までで、成立後も前田道路の上場は維持する方針だ。
  前田建設の前田操治社長は都内で会見し、事業のシナジーを生み出すには現在の保有比率では「中途半端」だったとし、
昨年11月ごろから前田道路に連結子会社化を提案していたと明かした。
「賛同は得ていないが、われわれとしては友好的にTOBを進めていきたい」考えだという。
  しかし、前田道路の経営陣が否定的な姿勢を貫いたため協議を打ち切り、TOBに踏み切ったという。
20日時点では賛同は得られていないものの、今後も理解の獲得を目指し努力するとしている。
  対する前田道路は前田建設のTOB方針開示に先立ち、資本関係の解消を求める書面を同社側に送付したと発表。
前田建設向けの売上高は全体の1%程度にとどまっており、業績への影響は「非常に軽微」なことから
シナジー効果が見込めないとし、前田道路が前田建設の保有する全株を取得する提案に対して2週間以内に回答するよう求めた。
  前田道路は20日午後に改めて声明文を発表。TOBの公表は「一方的かつ突然に行われたもの」とし、
今後内容などを精査して速やかに見解を公表する方針を示した。同社株主に対しては慎重に行動するよう求めた。
  TOBが成立すれば、前田道路の時価総額(2795億円)が前田建設(2108億円)を上回る親子関係となることから、
前田道路の一部株主が賛同に後ろ向きとなる可能性もある。
  前田社長は会見で、TOB価格のプレミアムが50%となった背景について、前田道路がTOBに賛同していないことや
同社の株主からの理解獲得など「全てを勘案して今回の買い取り価格を決定した」と説明。
総額約862億円のTOBは手元資金に加えて、三井住友銀行とみずほ銀行からの融資で賄う方針を明らかにした。
  グループ内でのお家騒動では、株式の非公開化を検討していたデサントの経営主導権を巡り、
約3割を保有する筆頭株主の伊藤忠商事が2019年1月にTOBで対抗する計画を発表。
デサントは経営支配につながるとし反対姿勢を示したが、同年3月にTOBが成立し伊藤忠は4割まで出資比率を高めた。
  前田建設と高野建設(現前田道路)は1964年6月に業務提携を締結しており50年以上の関係が続いている。
68年には同社は社名を前田道路に変更。前田建設は2001年3月までに前田道路の24.68%を取得し、
持ち分法適用会社となっている。前田道路も前田建設の株式約4.06%を保有している。
  発表を受けて前田道路株は急反発。前週末比19%(502円)高の3135円とストップ高で取引を終えた。
前田建設株は一時9.5%高の1119円まで上昇し、終値は6%高の1083円だった。
(ブルームバーグ 2020年1月20日 11:46 JST 更新日時 2020年1月20日 17:14 JST)
ttps://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-01-20/Q4DVQXT0G1KW01


「逆転した時価総額 前田道路の時価総額は前田建設を上回る」

 

 


前田建設による前田道路へのTOBが“親から子”への敵対的買収の様相に

2020年1月20日午前11時10分、前田建設工業は持ち分法適用会社の前田道路に対して、子会社化を目的とした
TOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。この発表の5分前の午前11時5分には前田道路が、
前田建設の保有する同社株式を取得して資本関係を解消する提案を行ったと発表している。
つばぜり合いのような“親子”のやり取りは、このTOBが敵対的な内容に発展する様相を示している。
前田道路は同日午後4時35分の報道発表で、「(前田建設などによる)公開買い付けの公表は、当社に対して
何ら正式な連絡もなく、一方的かつ突然に行われた」と明記。1月20日の日本経済新聞電子版によると、
TOBへの対抗策に関してインタビューに答えた前田道路の今枝良三社長は、「ホワイトナイト(新たな友好的な買収者)探しは
選択肢になる」と語り、TOBに対して様々な対抗策を検討する意思を示した。
ゼネコンによる道路舗装会社の子会社化は珍しい話ではない。2009年には大成建設が大成ロテックを、
10年には鹿島が鹿島道路を、17年には大林組が大林道路を完全子会社化している。
大成ロテックと大林道路は上場企業だったが、買収によって上場廃止となった。
前田建設は前田道路の筆頭株主で、株式の保有比率は約24%。この比率を51%まで引き上げて連結子会社にする計画だ。
前田建設総合企画部の堂森宏三・広報グループ長は、「前田道路が経営の独自性を保てるよう、持ち株比率を51%に設定した」
と説明する。TOBの買い取り価格は1株3950円に設定した。前田道路株の1月17日の終値(2633円)を5割上回る。
上限まで買い付けた場合の取得額は約860億円となる。
(日経XTech 2020/01/22 17:00)
ttps://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00142/00619/


「日本取引所グループによる2020年1月20日の適時開示情報閲覧サービス画面。
前田建設工業がTOBを発表する5分前に、前田道路は資本関係解消に関する発表を行っていた(資料:日本取引所グループ)。
(注:この画像自体はTDnetを参謀自身がキャプチャーした画像です。)」

 

 



【コメント】
前田建設工業株式会社が前田道路株式会社を子会社化することを目的に公開買付を実施するとのことです。
前田道路株式会社は、前田建設工業株式会社の持分法適用関連会社ではあるわけですが、公開買付には反対しています。
公開買付の公表の5分前に、前田道路株式会社は前田建設工業株式会社が保有している前田道路株式会社株式を買い戻したい旨
公表しているくらいです、前田道路株式会社としては子会社化には大反対なのだと思います。
ただ、前田建設工業株式会社が実施する公開買付自体は成立するだろうと私は思うのですが、その理由は、直近の株価水準に対し
50%のプレミアムが付いていますし、さらに、現在10.95%を保有する大株主は最近のところ所有株式を売りたがっているからです。
紹介している日経XTechの記事には、有料会員のみが閲覧できる続きがありまして、消えかかっていますが、次のように書かれています。

>前田建設は「脱請負」を掲げ、空港や有料道路のコンセッション(運営権)分野に注力している。
>前田道路をグループ経営に組み入れれば、強みのインフラ運営に弾みが付く算段だ。

前田建設工業株式会社が前田道路株式会社を子会社したい目的は明確であるわけですが、前田道路株式会社が資本提携を解消したい旨
公表を行った後に公開買付の実施を公表した、というのはやはりタイミングとしては望ましくはないように思えます。
日経XTechの記事の後に「2020年01月20日に開示された情報(東京証券取引所の適時開示情報閲覧サービス)」を紹介していますが、
EDINETで、「提出者/発行者/ファンド」を「前田」とし、「書類種別」は「有価証券報告書 / 半期報告書 / 四半期報告書」
にチェックを入れて検索をしてみると、両社の関係性についてある興味深いことが分かりました↓。

「EDINETの検索結果」

前田建設工業株式会社と前田道路株式会社は同じ日に四半期報告書を提出することが非常に多いのです。
有価証券報告書(毎年6月下旬に提出)はそれぞの株主総会の開催日の関係で異なる日に提出されているわけですが、
四半期報告書は同じ日に提出されることがほとんどとなっています(お互いにグループ会社だからなのだと思います)。
公開買付をきっかけにかえって両社の関係がこじれなければよいのだが、と思いました。

 

A market capitalization of Maeda Road Construction  has been larger than that of Maeda Corporation
since the middle of May, 2019.

前田道路の時価総額は前田建設の時価総額を2019年5月中旬以来ずっと上回っています。


Maeda Road had disclosed timely information on a capital relationship with Maeda Corporation (MC)
just 5 minutes before MC disclosed its tender offer.

前田道路は、前田建設が公開買付の開示を行うわずか5分前に、前田建設との資本関係に関する適時情報を開示していたのです。


Up to this day, Maeda Corporation and Maeda Road have submitted
a Quarterly Securities Report in harmony with each other.

これまで、前田建設と前田道路は、お互いに歩調を合わせて四半期報告書を提出してきました。