2019年12月8日(日)



「本日2019年12月8日(日)にEDINETに提出された全ての法定開示書類」




Today (i.e. December 8th, 2019), 0 legal disclosure document has been submitted to EDINET in total.

本日(すなわち、2019年12月8日)、EDINETに提出された法定開示書類は合計0冊でした。

 

 

 

2018年12月18日(火)のコメントで、ソフトバンク株式会社の上場に関する記事を計26本紹介し、
「有価証券の上場には4つのパターンがある。」という資料を作成し、以降、集中的に証券制度について考察を行っているのだが、
2018年12月18日(火)から昨日までの各コメントの要約付きのリンクをまとめたページ(昨日現在、合計355日間のコメント)。↓

各コメントの要約付きの過去のリンク(2018年12月18日(火)〜2019年4月30日(火))
http://citizen.nobody.jp/html/201902/PastLinksWithASummaryOfEachComment.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その2(2019年5月1日(水)〜2019年8月31日(土))
http://citizen2.nobody.jp/html/201905/PastLinksWithASummaryOfEachComment2.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その3(2019年9月1日(日)〜)
http://citizen2.nobody.jp/html/201909/PastLinksWithASummaryOfEachComment3.html

 

 

 


2019年11月28日(木)日本経済新聞
休眠口座に課金 地方先行 信金、維持費用が重荷
(記事)




【コメント】
一昨日2019年12月6日(金)のコメントでは、
三菱UFJ銀行は2020年10月から新規開設口座に対し年1200円の「口座管理手数料」を導入する計画である、
という同日付の日本経済新聞の記事を紹介し、預金者が銀行に支払う「口座管理手数料」について考察を行いました。
その考察の中で、「前受金」勘定と「前受収益」勘定は、教科書論としては明確に区別されるものの、
企業が営む事業の多様化が進行するにつれ経営実態に応じた幅広い会計処理方法が容認されるようになり、
現在では実務慣行上は「前受金」勘定と「前受収益」勘定の相違は少ししかない、という点について書きました。
そして、昨日2019年12月7日(土)のコメントでは、さらに考察の対象を広げ、
「銀行が預金者から受け取る永年の『口座管理手数料』の収益認識方法」について考察を行いました。
収益認識のタイミングを考えるに際しては、
原則的には「会計上収益を認識するのは財やサービスの提供が完了した時点」である、
という点から考えを進めていかねばなりません。
さらに、収益認識に関して理解を深めるために、「仮に定期預金に『口座管理手数料』があるとしたら?」と考え、
契約で「収益認識の期間」を明確に定めておけば、その期間に渡り規則的に収益を認識する、
という収益認識方法が論理的には考えられる、と書きました。
さて、今日紹介している2019年11月28日(木)付けの日本経済新聞の記事も「口座管理手数料」に関する記事なのですが、
一昨日2019年12月6日(金)や昨日2019年12月7日(土)のコメントで紹介できればよかったのですが見落としてしまっていたのですが、
記事の冒頭を引用したいと思います。

>信用金庫など地方金融機関の間で、入出金が一定期間止まった休眠口座に手数料を課す動きが広がっている。

また、10日前の2019年11月28日(木)時点での情報ですが、メガバンクについては記事には次のように書かれています。

>一方、日本の3メガバンクは休眠口座を含め、顧客の反発を招きかねない口座維持手数料の徴収にはなお慎重な姿勢だ。

>「口座維持手数料」が大手に波及するのは、それほど遠くない将来かもしれない。

この記事にありますように、2019年12月6日(金)に三菱UFJ銀行が口座維持手数料の徴収する計画であることが報じられましたが、
銀行経営の方針も移り変わりが激しいことがうかがえ、「世の中は三日見ぬ間の桜かな」と言ったところだなと思いました。
ここ2日間、預金者が銀行に支払う「口座管理手数料」とその会計処理についてコメントを書いたわけですが、
少しだけそれらの点に追記をしたいと思いますので、
以下、預金者が銀行に支払う「口座管理手数料」と関連する記事を2本とそのプレスリリースを紹介したいと思います。

 

 



米レストランが売り出した「一生パスタ定期券」 500ドルは妥当か?
(Forbes JAPAN 2019/08/24 13:00)
ttps://forbesjapan.com/articles/detail/29153


有名イタリアンレストランの全国チェーン店で、「5万円で、死ぬまでパスタを無料で食べさせます」という
一生定期券が発売されたら、皆さんは購入するだろうか?
36年の業歴を持ち、全米に900店舗を構えるオリーブ・ガーデン・レストランは、ボリュームが多いことと、
パスタを頼むと無料の特大サラダ(おかわり自由)がついてくるのでとても人気の店だ。
このチェーンは、100ドルで数カ月の間、いつでもどこの店でも無料で好きなだけパスタが食べられるという
「パスタ定期券」を売ることでも有名だったが、今回は、新たな試みとして、500ドルでの「一生パスタ定期券」を売り出した。
会社側も、明らかに赤字を見込んでいるので、先着50名のみのいわばイベント企画だが、
この会社はこの手の定期券を、これまでも手を変え品を変え出してきているので、この「一生パスタ定期券」も、
金額をアップするかメニューに制限を設けるかなどで、来年以降も売られるだろうと、ファンの話題を集めている。
本当に食べ放題なのかはとても気になるところだが、まず飲み物やデザートなどは別料金で、
定期券所有者本人のパスタのみが無料となる。しかし、店のウェブサイトを見にいくと、
さまざまなパスタを自由に組み合わせることができるので、飽きることなく、長い期間楽しめそうだ。
期間限定の「パスタ定期券」のほうは、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によれば、
一緒に来店する同伴者やパスタ以外の食べ物の注文などによって、売り上げ倍増効果は充分なようだ。
去年は1万3000枚、今年は1万4000枚の定期券が発行され、いずれもオンラインで、
発売開始後、秒速で売り切れたという人気ぶりだ。
オリーブ・ガーデンを保有しているダーデン・レストラン社は上場会社だが、2019年の間に20%も株価を上げており、
この手のユニークなマーケティング手法が市場でも評価されているのがわかる。
実は、アメリカには、このような食べ放題の企画はかなりある。筆者のいるラスベガスでは、
もともとカジノホテル内にあるビュッフェが食べ放題で有名だが、
それ以外にも、寿司の食べ放題や焼肉の食べ放題の店などがこの手の文化としてとてもよく根付いている。
(一方、日本でよくある「飲み放題」という宴会パッケージはまず見かけない。)。
しかし、食べ放題の定期券も、一生ということになると、その計算根拠はどうするのだろうかとても気になるところだ。
いったいどんなデータベースを使って、どういう統計処理をして、定期券の値段を決めているのか、想像もつかない。

 


WSJは、この「一生パスタ定期券」を、かつてのアメリカン航空の「一生乗り放題定期券」を反面教師としながら、
比較対照していた。アメリカン航空は、1980年代に、保有現金の手薄さから、
経営戦略として「一生乗り放題定期券」を発行したことがある。
当時の金額で、たった約2500万円(現在の価値に直すと約6000万円)で、同社の飛行機乗り放題定期券を発行し、
一気に大きなキャッシュフローを手に入れた。
同伴者(別に配偶者でなくてもよく、ただ一緒に同道する人間であればよい)の「一生乗り放題定期券」は1500万円だった。
1985年から1998年まで同社の会長を務めたボブ・クランドールによると、企業の幹部たちが、
ステータスとして買ってくれると想像したものの、蓋を開けてみれば、「自分たちよりずっと賢い消費者がたくさんいて、
たいへんなことになってしまった」と、その計算違いを今になって認めている(ザ・エコノミスト誌)。
アメリカン航空は、1994年にこの定期券の発売をやめているが、その後も、数回、復活させて、
キャッシュフローをとりにいった。
3億円の乗り放題定期券を2004年に売ったのが最後とされているが(こちらは高すぎて売れなかった)、
つまり、経営困難時には、
一気にキャッシュフローが手に入る定期券は、売り手がついつい手を伸ばしてしまう禁じ手でもあるということだ。
ロサンゼルス・タイムズによると、今ではアメリカン航空は、この過去の遺産(違算)を収拾すべく、
定期券に不正使用がないか目を光らせているという。例えば、同伴者パスを用いて、
会ったこともない人と同伴であるふりをして飛行機に乗せ、あとでその同伴人からお金をもらう(事実上の切符の販売)、
そんな形で「同道のルール」を破っているという事象を現場を押さえ、
定期券を没収するなどの防御策と事後処理に注力しているという。
しかし、買った側の人間から見れば、同道のルールなどが明確でないとして(WSJによれば)、訴訟沙汰にもなっている。
ロサンゼルス・タイムズは、この乗り放題定期券で3000万マイルも飛んだという武勇伝や、
年間16回もロンドンに遊びに行ったというエピソードを紹介するなどしている。
「乗り放題」の高揚感は話としては面白いが、むしろ定期券を使うことそのものが目的になっているように思え、
なにか悲しい人間の性を見せられた感じがしてならない。

 

 



JR東、駅自販機で飲料サブスク 月2480円で

JR東日本グループは10月から自動販売機を使った飲料のサブスクリプション(定額制)サービスを始める。
利用者はスマートフォンアプリで登録し、毎日配信されるQRコードを自販機にかざして1日に1回飲料を受け取る。
料金は月2480円。JR東は同月から電子マネー「Suica(スイカ)」のポイント還元制度を拡充する。
自販機での飲料販売にも事実上の値引きを導入し、利用者の一層の囲い込みにつなげる。
傘下のJR東日本ウォータービジネス(東京・品川)が10月1日からサブスクサービス「エブリーパス」を始める。
JR東が運営する駅に設置している約400台の最新型自販機「イノベーション自販機」で利用できる。
第1弾として500人限定で9月16日まで利用者を募集する。
交通系電子マネーのIDと連携してポイントをためられるスマホアプリ「アキュアパス」から応募する。
まず同IDで「アキュアメンバーズ」に会員登録する。アキュアパスにアキュアメンバーズの会員情報を連携させると応募できる。
利用者には毎日QRコードが配信される。当日に限り有効で、1回だけ使える。
料金プランは2種類あり、1カ月間のお試しプランでは月980円で同社ブランドの商品のみを受け取れる。
登録から1カ月たつと、自動で月2480円のプランに移行。イノベーション自販機で扱う全商品が受け取り可能になる。
料金はアプリに登録したクレジットカードで決済する。1本150円の飲料を毎日受け取ると仮定すると、月額で4500円相当になる。
申し込みが定員を超えた場合は抽選で利用者を決める。抽選結果は9月下旬にメールで伝える。
申込数や利用状況を検証した上で、サービスを拡充する方針だ。
酒類・飲料業界では、キリンビールが子会社を通じ、東京・銀座の直営店で平日に1杯(250ミリリットル)、
クラフトビールを提供している。料金は月2496円。最大17種類のクラフトビールの中から飲みたいものを選べる。
飲食店支援のファビー(東京・新宿)は定額のコーヒー飲み放題サービスを提供している。
月3000円で会員になると、店頭でコーヒーを受け取れる。都内の西新宿、飯田橋、銀座にある直営3店舗で対応する。
ただ2016年の開始から黒字化には9カ月かかったという。話題性もあり、当初は会員の利用頻度が想定を上回ったためだ。
JR東は10月から、スイカを使って在来線を利用するたびに一定のポイントを付与する。
系列店でスイカ払いをした際のポイント還元率も引き上げる。消費増税後の購買意欲を刺激し、顧客の囲い込みも目指す。
[日経産業新聞2019年9月11日付]
(日本経済新聞 2019/9/18 4:30)
ttps://www.nikkei.com/article/DGXMZO49891010X10C19A9XQH000/

「PDF印刷・出力したファイル」





2019年8月29日
株式会社JR東日本ウォータービジネス
日本初!"サブスク戦国時代"に新規参入!自販機サブスクリプション<every pass>
ttps://www.jre-water.com/0829subscription_service.pdf

(ウェブサイト上と同じPDFファイル)




 



一昨日2019年12月6日(金)のコメントでは、
「1970年当時は、郵便局で郵便貯金の口座を開設すると、開設時に『口座管理手数料』を支払わなければならなかった。」、
と書いた(そしてその金額はおおよそ「20万円」であった、と)わけですが、
郵便局のこの「口座管理手数料」(の有効期間)は「永年」(預金者が解約を申請するか預金者が死ぬまで)であったわけです。
それで、紹介している2本の記事と郵便局がかつて口座開設時に受け取っていた「口座管理手数料」と何の関係があるのか
と言いますと、どのサービスも"subscription"(サブスクリプション)だ、ということです。
私は今年の4月くらいから「今年の流行語大賞は『サブスクリプション』で決まりだな。」と実は心の中で思っていました。

「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン 新語・流行語大賞
ttps://www.jiyu.co.jp/singo/

「PDF印刷・出力したファイル」


残念ながら「サブスクリプション」は流行語大賞は受賞できませんでしたが、
有名イタリアンレストランの「一生パスタ定期券」もかつてのアメリカン航空の「一生乗り放題定期券」も
JR東日本の「エブリーパス」もそしてかつての郵便局の「口座管理手数料」も、全て「サブスクリプション」なのです。
それも、有効期間は「一生」(「永年」)の「サブスクリプション」です。
郵便貯金の「通帳」はさしずめ「一生口座を管理してもらえる証書」(言葉を換えればサービス加入者の「会員証」)なのです。
本人確認のため、窓口では届出印も提示せねばなりませんが。
「サブスクリプション」は決して今年の流行語ではなく、実は1970年からあった概念・サービスだったのです。
今後メガバンクや地方金融機関等が「休眠口座」に関してだけ「口座管理手数料」を徴収するとなりますと、
「サブスクリプション」とは異なった側面も出てくる(口座の使用を促す効果が生じることが見込まれますが)わけですが、
一般に銀行が口座の維持・管理に関する手数料を預金者に課することは、やはり「サブスクリプション」なのです。
「一生パスタ定期券」の発行・販売・提示(使用)に際し現在有名イタリアンレストランがどのような会計処理をしているのか
については分かりませんし、また、「一生乗り放題定期券」の発行・販売・提示(使用)に際し
かつてアメリカン航空はどのような会計処理を行っていたのかについても分かりませんが、「エブリーパス」に関しては、
今後JR東日本は「役務提供の完了日」である「サブスクリプション期間の最終日」に収益を認識するようにせねばならないのです。

【今日の一句】
以前から 実はあったよ ほぼサブスク


JR East recognizes its earning concerning this new service
not at the settlement date but at the end date of the subscription period.

JR東日本は、この新しいサービスに関する収益を、決済日にではなくサブスクリプション期間の最終日に認識するのです。


Since 1970, the word "subscription," which is now recognized as a vogue word of 2019,
has existed very much as the similar services, actually.

「サブスクリプション」という言葉は―現在では2019年の流行語として認識されていますが―
実は1970年から類似したサービスとしてたくさん存在していました。