2019年7月13日(土)


2019年7月13日(土)日本経済新聞
9日連続2兆円割れ 売買代金、3年ぶり 不透明感強く 東証1部
(記事)

 



2018年12月18日(火)のコメントで、ソフトバンク株式会社の上場に関する記事を計26本紹介し、
「有価証券の上場には4つのパターンがある。」という資料を作成し、以降、集中的に証券制度について考察を行っているのだが、
2018年12月18日(火)から昨日までの各コメントの要約付きのリンクをまとめたページ(昨日現在、合計207日間のコメント)。↓

各コメントの要約付きの過去のリンク(2018年12月18日(火)〜2019年4月30日(火))
http://citizen.nobody.jp/html/201902/PastLinksWithASummaryOfEachComment.html

各コメントの要約付きの過去のリンク その2(2019年5月1日(水)〜)
http://citizen2.nobody.jp/html/201905/PastLinksWithASummaryOfEachComment2.html

 

 



【コメント】
記事の冒頭を引用します。

>東京証券取引所第1部の12日の売買代金は1兆7891億円となり、節目の2兆円を9営業日連続で割り込んだ。

投資要因や売却要因は個別の銘柄毎に大きく異なるわけですから、
仮に比較をするのなら1つの銘柄の日々の売買代金を比較をするべきではないだろうかとも思うのですが、
東証1部全体の数値(金額)もまた、投資家全体の投資意欲のようなものを測る参考指標になるのかもしれないなと思いました。
東証1部全体の売買代金の水準や推移に関しては、2019年6月10日(月)のコメントでも考察を行いました。
2019年5月28日(火)付けの日本経済新聞の記事を紹介したわけですが、その記事の最初の部分には次のように書かれています。

>27日の東京株式市場で東証1部の売買代金は概算で1兆4713億円と、2014年12月以来およそ4年5カ月ぶりの薄い商いとなった。

本日付の日本経済新聞の記事では、東京証券取引所第1部の売買代金の大小について、
2兆円という金額を「節目」と表現しているのですが、ほんの1ヵ月半ほど前のその金額は1兆5000億円を下回っていたわけです。
東京証券取引所第1部の売買代金に、「節目」や「大台」と呼ばれるような基準値は本来的には存在しないのだと思います。
2019年6月10日(月)のコメントでは、1999年以前の伝統的な証券制度における出来高と売買代金をグラフで表してみたわけですが、
「ある銘柄の1日当たりの出来高と売買代金は一定不変。そして、株式市場に上場している全銘柄が同じような状態。」
という考え方を書きました(この考え方は、「結論」であると同時に当時の証券制度における「理論的前提」でもあります)。
今日は、このグラフと非常によく類似したグラフになるのですが、1999年10月以前の伝統的な証券制度を理解するヒントとして、
簡単な設例を設けて、グラフの項目(指標)を2項目増やして計4種類のグラフを描いてみました。
「発行済株式総数100万株、1単元=100株、株価水準=1,000円。(株式時価総額=10億円)」という【設例】を設けましたが、
さらに、1年間の営業日は240営業日とし、株主名簿の全ての名義は1年間でちょうど1回書き変わる、という想定をしました。
1年を通じて株式は安定的に取引がなされる(投資家は安定的に買いたい時に買うことができ売りたい時に売ることができる)、
という理論的前提が1999年10月以前の伝統的な証券制度にはあったのです。
発行者の発行済株式総数と営業日の日数から1営業日当たりの「出来高」が必然的に決まる、という考え方になるのです。
また、仮に「1営業日当たりの出来高」に証券制度上制限(上限)を設けるならば(現に当時の証券制度ではありました)、
この【設例】の場合は「4,400株」(最大でも平均値の5%未満に収める)という出来高制限を設けるべきという結論になります。

「ある銘柄の日々の『出来高』と『売買代金』と『1営業日当たりの株式購入者数』と『1営業日当たりの株主名簿の名義書換回数』」


In theory, a name of each and every share of an issuer
is transferred from one shareholder to another shareholder once around a year.

理論的には、株式の名義はどれも皆概ね1年間に1回書き換えられるのです。

The most typical word that symbolizes the traditional securities system before October, 1999 is
"constant,' which in this context means "invariable and continuous."

1999年10月以前の伝統的な証券制度を象徴する最も典型的な言葉は、"constant"です。
この文脈における"constant"の意味は、"invariable and continuous"(一定不変にして絶えず続く)です。